食べ物レポート

怖くて値段が聞けない海鮮丼

隣町の百貨店で北海道展があると家のものが出掛けて行った。そのお土産に、海鮮丼を買ってきてくれた。海鮮丼というより海鮮重と言いたいゴージャスな見栄えだ。どうやら普通サイズの海鮮丼は丸い容器に入っていて「普通の」丼に見えるらしい。この土産にもらったものは具材大盛りというか、贅沢版の海鮮丼のようだ。
ネタのノリ具合が半端ではない。このネタの下にご飯が隠れているのだが、ご飯の量はネタよりも少ない。海鮮丼とは美味しい魚で白い飯を食べるというコンセプトのはずだが、これは発想が逆転していて、美味しい魚を食べるためのおまけで白い飯がついているという感じだった。
鮨屋のお得なランチでよく見られるチラシでは、面積稼ぎで卵焼きやガリなどが非魚系トッピングがネタと同じように使われることがある。それはそれで格安に仕立てる工夫と言えば納得もするが、やはりちょっと見栄えが寂しい。
この贅沢版海鮮丼では、そんな見栄え改善策は何一つ取られていない。定番備品である緑のバランさえほぼ存在しない。ネタを重ねまくっているので、下敷きになったネタは半分しか見えていない。見栄え優先のメニューが多い中、質実剛健というか中身の量で勝負という贅沢な昼飯を食べてしまった。だが、これはランチというより、酒の肴ではないかとも思った。熱燗をちびちびやりながら魚をつまみ、その間に白い飯をちょっと口直しに一口放り込むみたいな食べ方だ。
食べ終わってから、値段を聞こうと思ったがやめた。おそらく自分では買う気が起きないほど高いものだという気がする。普通のランチで言えば二食分どころではすみそうもない。おそらく売り場の前に行っても、値段を見ただけで素通りしそうな豪華な代物に違いない。お高いものは誰かに買ってきてもらうのがいちばんで、値段を知らないからこそ純粋に味を楽しめる。
素直に美味しいものがたべららたことに感謝しよう。日頃の行いを考えると、こんな高額なお土産をもらえるなど、まさに感謝しかありません。

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