旅をする

観光地化した商店街のあれこれ

金沢の繁華街にある市場は、ずいぶん昔から通っていた。金沢土産に魚の干物や野菜を仕込んで宅配便で送るというのが、金沢出張での楽しみだった。久しぶりにその市場に行ってみると、「市場」的要素がすっかり薄れてしまっている気がした。もはやほぼほぼ観光マーケットになっている。
金沢に限らず全国各地で似たような「観光地化」した庶民の台所は多い。京都の錦市場は早くから観光地化していたが、それでもまだ半分くらいは地元の生活感が溢れるところだ。それとは逆で、札幌の二条市場は、もはや市民のためにある買い物の場ではない。観光土産専属販売所だろう。この金沢の市場は、錦市場と二条市場の中間くらいの位置になるか。

特に目立っているのが、海鮮丼ぶりの店でその増殖ぶりは驚くほどだ。コロナ期間中の落とし子だろうと思うが、「昼飲み」推奨なのが何やら悩ましい。しかし、海鮮丼ぶりを肴に酒を飲むのは、なかなかハードだと思う。おそらく店内メニューには、つまみがあれこれ並んでいるはずだ。しかし、金沢海鮮丼というジャンルが成立したとは、初めて知った。いつの頃から生まれてきたのか、何かご当地丼的なルールがあるのだろうか。あれこれ気になるが、調べてみるほどの熱意が湧かない。

よく考えればというか(よく考えなくても自分は観光客なので)、この観光市場はそれなりに楽しい。日曜の午後ということもあり、市民向けの八百屋や魚屋は大半が閉まっていた。関西から来た観光客が魚を土産に買っていたから、やはり西国向けの観光地なのかと改めて思った。新幹線が開通した後、東京から金沢へ行くのは京都・大阪へ行くのと変わり無い時間だから、もう少し東国向けの商品が増えても良さそうな気もするが。東国と西国は好みの魚、魚種が違うので、その辺りを誰かプロデュースすれば良いのになあと思った次第。

ふぐの糠漬けというものがあり、これはへしこ(鯖の糠漬け)のファミリー製品かと思ったが、糠につけることでフグ毒が消えるらしいと、何かの記事で読んだ。ただ、ふぐ食はやはり西国の食文化だし、東国の人にとって珍しい魚、食べ方だろう。
フグを食べる習慣が出来上がっていない東国を、フグ拡販のブルーオーシャンと見るか、食習慣の変更を強いるレッドオーシャンとみるか。市場を観光地化するよりも、そのあたりのマーケティング戦略を、県とか市などが観光予算を相当額を投入してもやるべきことだろうなあ、などと市場で真面目に考えてみた。結局、フグのぬか漬けは買わなかったけど。

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