ソロキャンあれこれ

長瀞でソロキャンプ

今は空前のキャンプブームだという。確かに週末のキャンプ場はどこでも満員で予約を取るのも難しい。が、コロナの終息というか一般化が進んできたせいか、「おそと」で密集を避けて遊ぶというのは、トレンド落ちしてきているらしい。すでにアウトドア用品(キャンプ用品)業界では売上減少が始まっている。おそらく今年の冬から秋にかけて、ほとんど未使用のアウトドアギアがリサイクル店にどっと放出されるだろうという読みをしている。
人は易きに流れるものだし、自分で色々と支度をしたりするキャンプより、上げ膳据え膳の温泉旅行の方に人気が戻りそうな気がするからだ。ただ、それが嫌だとか困るとかいうつもりもない。晴れた日にはソロキャンプという、我が趣味の世界を楽しめるようになるのありがたい。

夏の終わりというタイミングで、秩父にあるキャンプ場に行ってきた。比較的サイト数の多い川沿いのキャンプ場だが、平日であれば利用客も少ない。(ちなみに土日は全く予約が取れない)
川沿いサイトが人気なので、そちら側には5組ほどがテントを貼っていた。ただ、どの組も男一人のソロキャンプだった。自分のことをすっかり棚に上げ、この男だけの世界は「人類絶滅後の生き残り難民」みたいだなと笑ってしまった。
もう一つすごいなと思ったのだが、こっそり周りのサイトを観察してみると、ソロキャンプなのに重装備なことだ。なんだか、荷物の積み下ろしだけで1時間以上かかりそうだ。テントを貼るにも、あんなに大きなテントとタープとなると……………やはりソロキャンプというのは、買いまくったキャンプギアの展示会みたいなことをしたいのだろうと納得した。

さて、自分のサイト周りだが、そもそも車中泊の延長でキャンプを考えているので道具は少ない。テントは一人用で中にはマットと寝袋だけ。照明は電池式LEDという明るくて便利なものができたから簡素にできる。
折りたたみ式の椅子もローチェアという小型化が進んでいて、あとは焚き台と小物を置く折りたたみテーブルがあれば十分だ。オイルランタンはテレビで見て欲しくなったので通販で買った。昔使っていたコールマンのガソリンランタンは明るさが取り柄だったが、それも子供連れファミリーキャンプだから必要だった。今ではソロキャンなので明るさはそこそこで良い。
一人バーベキューなどもしないので、調理器具は家で使わなくなったカセットコンロがあれば十分だと思っている。もっとシンプルにするのであれば、100円ショップで買ったアルコールランプか固形燃料でことたりる。
暇つぶしには読みかけの文庫本一冊とBT接続できるスピーカーがあれば十分だ。(これでスマホに入れたお気に入りの楽曲をBTで飛ばして聴くことができる)
焚き火台の横にある銀色の筒は100円ショップで買った火付け器だが、この中へ周りに落ちている枯れ葉を放り込みひをつける。簡単にたきびの火種ができる。予想以上に便利で役立つ道具だった。ただし、すぐに壊れそうなので、戻ってから追加で買ってきた。

夕方になり焚き火を始めた。これがやりたくてソロキャンに来ている。最近では自宅で焚き火をするなど考えられない時代になったから仕方がない。昔からキャンプでは焚き火をするのが楽しみだったが、最近は焚き火が目的になっている。
ただただ薪を燃やすだけで一晩が終わる。そんな時間が楽しい、という人は多いようでネットでは「焚き火」を目的にキャンプ場を選ぶこともできるようになっている。

夜になり暗くなると、ちょっと多めに薪を投入し炎を大きくしてみる。おー、ファイヤーだ、と実感できるのが嬉しい。夏であれば、これはちょっと暑すぎませんかという気分になるのだろうが、秋ともなれば夜の焚き火で暖を取るのが本望というものだろう。

薪がすっかりおき火になった状態で、これまた100円ショプで買ってきた足つきの網を載せる。ここで、事前に密封袋に入れて味付けをしておいた鶏肉を取り出しじっくりと焼く。夕食はすでに済ませているので、この鳥モモ焼きは家に持って帰って食べるために焼く。焼き上がりにケイジャンスパイスをたっぷりふりかけ、あら熱が取れたらラップで包みクーラーボックスに放り込む。
ソロキャンのお土産というか、次の日の肴を仕上げるというか。長い夜を楽しむのは時間がかかるズボラ料理がよい。

ちなみにこの日の夕食はプレスサンドメーカーで焼いた生餃子で、まだ陽があるうちに焼き始めた。陽が落ちた後であたりが暗くなると焼き目を確認するのが大変だ。プレスサンドメーカーは、当然だが朝食用プレスサンド作りにも使う。その他に簡易型のフライパンや蒸し器としても使える。ソロキャンでは活用度が高い調理道具だ。
ちなみにカセットコンロが油だらけになっているのは、この直前にコンビーフのアヒージョを作ったせいで、アウトドア料理は匂いや油をあまり気にしないでできることがありがたい。

昔使っていたガスランタンを取り出してみたらまだまだ使えた。最近ではガスボンベ直結型のランタンは少なくなっているようだ。ホヤがガラスではなくステンの網で囲われたランタンもなかなかレトロで良いななどと思いながら、のんびり星を見ていた。5mも離れれば聞こえなくなるくらいの小さい音量で聴いていた楽曲は、キングトーンズのファルセットボイス。これぞソロキャンの醍醐味というものでしょう。

翌日の朝は5時起床、コーヒーを飲み陽が昇るまでしばらくボーとした後、テントをたたみ始めて1時間で撤収完了。ソロキャンはお手軽に、が大切ですねえ。

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