旅をする

加賀国 白山比咩神社 

神社の名前は難しい。「しらやまひめじんじゃ」 と読むのだそうだ。主祭神が白山比咩大神なので、日本海沿岸に広がる大国主系とは別系統の「越国」神社だ。調べてみると菊理媛尊(くくりひめのみこと)とも呼ばれるようだ。高天原神族の中では古手の神なので、やはり越の国でも大物の神様だったのだろう。
ナビの指示通りに辿り着いたた大きな駐車場から、鳥居をくぐり境内に入るとわかったのだが、こちらは表参道ではない。表参道はずっと下の方から続く階段だった。
足弱な人のためには坂道を登らないでお参りできるのはありがたいが、なんとなく裏口から入るようで申し訳ない気がした。
グーグル先生のナビロジックはちょっと変わっている。こちらがもう少し使い方を考えないと、裏口を勧めるらしい。本殿に近いからだろうな……………

神社によってさまざまな対応だが、 そのお社の由緒を説明してくれる掲示があるところが半分くらい。お祀りしている神様の名前が書かれているくらいの簡素なものも多い。さすがにこの神社は一ノ宮だけあり、かなり詳しく説明されている。日本海沿岸部、北九州、瀬戸内などの古代大和王朝に吸収された地方王国では、神社の由緒をよく読まなければいけないと思う。征服王朝と滅亡した王国が祀っていた神様が、一つの神社の中で融合合体しているのがほとんどなので、それを読み解くのが神社巡りの楽しみの一つだからだ。
長野における諏訪大社のように、大国主命を担ぐ一族が亡命してきたような地域もある。東日本は日本武尊の統制伝説にあるように、比較的後の時代に征服されたので、神社と主祭神の読み良き方は別になる。それは、また別の機会に………

樹齢1000年のケヤキがあった。これだけ長生きしている古木はすでに神様の領域に入っているような気もする。まさに御神木だ。一ノ宮は長く続く神社ばかりなので、あちこちに樹齢500年、700年などの長寿な木はたくさんある。伊勢神宮内宮であれば、境内にあるすべての木が超長寿に見える。100年や200年くらいでは、まだまだ若いねえ、と言われそうな貫禄あるものばかりだ。それでも1000年越えはやはり少ない。思わず手を合わせてしまうありがたさがある。

こちらの鳥居が表参道を上がってきたところにあるもので、確かにこちらから入っていく方が正しいお参りのお作法のような気もする。

比較的小ぶりな神社だなという感じがするが、端正な姿だった。大きなお社も良いが、やはり小体な方が好みではあるのだ。加賀国一ノ宮は美しいな。

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