街を歩く, 旅をする

秋田駅前の朝散歩

何年か前に秋田に来た時は、駅前が大規模工事中だった。秋田駅で降りてみたら、ホテルに行く途中まで通路の上に屋根がかかっていた。駅ビルもできていた。冬にはこの屋根が役立つだろうなと思ってたら、なんと「大屋根通り」と名付けられていたので、これまたびっくりだった。
タウンマネージメントとしてネーミングのセンスは大事だ。昭和から平成にかけて、都市再開発のときにこういうアーケードや広場ができると、語源はどこだと言いたくなるようなカタカナ造語で「ナンチャラ・ストリート」とか「ペケペケ・スクエア」などと呼ばれていた。聞いた次の瞬間に忘れてしまいそうな「感動も何もない」軽薄ネームばかりだった。
しかし、この「大屋根通り」という力強さ、忘れようもないインパクト。好きだなあ。偉いぞ、秋田市民、と感動してしまった。

その大屋根通りを歩いていくとお菓子屋があった。昔からお殿様がいる街には老舗和菓子屋が多い気がする。今では洋菓子、ケーキ、パティシエのいる店に押され気味だが、和スイーツなどと呼んで人気が戻ってきている。
老舗の若旦那、若女将?が商品のリニューアルを含めて、新コンセプトに取り組んでいるからだ。こういう変化は大都市より地方中核都市の方が進んでいる気がする。特に、観光客相手、手土産需要から日常使いへ変化しようという動きが成功しているようだ。

確かに、和菓子の団子や饅頭のような固形分の高いものはテイクアウト向きだが、クリームをあしらったり、汁粉をソースに見立てたり、和洋菓子の合体モードは戦闘力が高そうだ。洋菓子から和へのアプローチより、和菓子から洋菓子にすり寄っていく方が、柔軟な対応になるだろう。
抹茶と団子は、実に巧妙な組み合わせのように思える。東京では赤坂の羊羹屋に行けば、こんな感じで和菓子を楽しめるのだろうか。銀座では無理そうな気がする。そういえば地元の百貨店(もどき)のお茶屋が、抹茶と和菓子でイートインをやっていたな。

今回、朝の散歩途中で見つけた「我が懐かしの」茜屋珈琲店。本店は軽井沢で、日本のあちこちにぽつんと支店があるようだ。地元の街にも一軒あって、たまに美味しいコーヒーを飲みに行っていたが、コロナに負けたらしく閉店していた。
この店のコーヒーが飲みたかったが、今回は日程の都合で行けなかった。着いた日に見つけていれば、夜の締めコーヒーにしたのに、残念。

この店も時間があれば行ってみたかった。秋田に着いた日は気温が30度近い暑い日だったので、きりたんぽ鍋を食べよういう発想が全く出てこなかった。アジイと言いながら、冷たいビールを一気に飲み干すような気分だったせいだ。
看板に書かれた商品ラインナップを見れば、オール秋田うまいものが勢揃いしている。駅前にあるし、向かいはホテルだし、観光客向けの店なのは間違いないが、こちらも「真正観光客」なので文句はない。これも次回の宿題かと思いながら、次に秋田へ来るのはいつなのかなあ。
そういえば、銀座に「生きたナマハゲ」の出る秋田料理の店があったが、まだ健在だろうか。そうであれば、もう少し寒くなったときに、ナマハゲに会いに行き「きりたんぽ鍋」を食すというのもありか…………
ちなみに、銀座のナマハゲは、一通り客を脅した後は、仲良く一緒に酒を飲んでくれるフレンドリーなナマハゲだ。

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