駅弁

各停の旅 駅弁【大館と弘前】

秋田駅で買った鶏めし

各駅停車の旅では、タイミングよく昼飯を食べることはなかなか難しい。乗り継ぎ駅での最優先事項は、まずトイレに行くことだ。トイレ付きの車両もあるので、そこは乗る前によく確かめると安心だ。
その後で、おもむろに食べ物の調達に取り掛かる。コロナ前であれば、車内で適当に食べたり飲んだりしていた。それが最近ではちょっと憚られるところもある。車内がほとんど無人状態にでもなれば、駅弁を食べカップ酒を楽しむこともできそうだが。

秋田駅から早朝に出発する羽越本線で移動を開始した。日程から考えると、酒田で待ち時間が長くあり、そこで駅前食堂を探すという手がある。ただ、秋田で売っている「鶏めし」は誘惑的で、万が一のために調達した。なんといっても個人的駅弁ランキングトップクラスの大館「鶏めし」だ。日内地鳥を使った高級版も売っていたが、やはり定番の鶏めしに愛着がある。
秋田駅は改札の外にお土産品と駅弁を扱うキオスクがあり、コレはとても素晴らしい。新幹線改札内に駅弁屋を作らない良識的な駅の作り方だ。
結局、鶏めしは酒田駅の待合室で食べることになった。酒田で駅前食堂は、存在が確認できなかった。

弘前駅でも青森を代表する駅弁が並んでいたが、今回は弘前産駅弁にこだわってみた。駅弁売り場のお姉さんが、やたら推しまくっているのに負けたという方が正しいかもしれない。推しの理由は、わかめで巻いたおにぎりとのことだった。見た目には黒いいなり寿司にも見えるが、コレはわかめでそれも「若いから柔らかい」そうだ。

わかめのおにぎりは目新しい。斬新な味だった。確かに自分の家では作れないかもしれない。おにぎりを巻けるほどのワカメというのは、手に入りにくいだろう。ただ、それ以上に感動的だったのが、赤いご飯のいなり寿司だった。おお、コレが噂に聞く青森の隠れ資産、超甘いいなり寿司か。実食してみてよく分かった。本当に甘い。日本の北と南の地方では砂糖が大量に投入された料理が多いそうだが、津軽も甘い物好きな人々らしい。イガメンチもうまかったが、これでは少なすぎるので、もう一個追加してほしい。

ちなみに、大館駅前の鶏めし製造元、花善で買おうとした弁当売り場だが、中には従業員が見当たらず、駅弁を買うことができなかった。コレはちょっと残念な体験だった。大館に行くことなど、2度とありそうな気がしないので。
珍しい駅弁体験だったと、諦めることにしよう。

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