
仙台に新幹線以外で来たのは初めてだった。各駅停車の長時間移動でお尻が相当ダメージを受けている。各停の旅をすると、毎回初日にこの手厚い歓迎を受けて思い出す。軽量の座布団を持ってくるべきだと…普通列車のシートは長距離移動向けには設計されていないことを、すぐに忘れてしまう。
ホームを登ってコンコースに出たら特急の看板があった。この列車だったら、尻ダメージは少ないのかもなあ。

仙台の晩飯は、昔よく通った居酒屋にした。本店は閉店したようなのでホテル近くにある支店に行く。その途中で街見物をしたのだが、あちこちでランドマークにしていたお店がなくなっていたのは残念なことだ。

お目当てにしていたマグロ刺身盛りは休日のためかおやすみ。当てが外れてしまった。そこで、第二の選択として楽しみにしていた「カツカレーのライス抜き」だが、これはメニューごと消えていた。実に悲しい。
とりあえず時間稼ぎにガリ鯖を注文した。これでちびちびやりながら、メニューを確認しようという作戦だ。チビチビ飲むうちに気がついたのだが、メニューが半分くらい変わっている。

自分のお気に入りメニューがほぼ全滅していた。時間が経つのは早いものだなどと感慨に浸ってしまう。自分にとってのコロナ禍とは、まさにこういうことだ。気を取り直して新メニューに挑戦した。
「酢豚のうまいところだけ」というものだ。ネーミングはセンスあるぞと思いつつ実食した。要するに酢豚から野菜を抜いて肉だけにしたようなものだ。これはこれでうまい。串カツから串を抜いたようなものだと思った。一口カツの変形とも言えそうだ。
ただ、酢豚は中に入っている玉ねぎが好きなので、これではちょっと物足りない。できれば「玉ねぎたっぷりの酢豚」が食べたいものだ。久しぶりにあれこれと楽しませてもらった。次回来るときはカツカレーのライス抜きが復活していますように。