街を歩く, 旅をする

龍馬推しの街で気がついたこと

久しぶりの高知で、ちょっと気張ったランチを食べようと川沿いのお店まで歩いて行く途中で見つけた。モニュメントというか道標というか、有名な懐に手を入れた坂本龍馬をデフォルメした面白いデザインだ。この町は、とにかく龍馬推しなのだなとわかる。龍馬は大河ドラマで有名になった高知人ナンバーワンだと思うが、ナンバーツーがいないくらいダントツの知名度だろう。

その道案内の写真を撮った後で、なんの気無しに見上げたらマンションの壁にもすごい案内というか広告があった。歩道にあるのは歩行者用、壁にあるのは自動車用なのか。それにしても、すごい執念だなと思う。なんとしても、人を龍馬の元に連れていこうという、強い意志が感じられる。
これに似た過去の偉人に対する熱量の高さは、鹿児島の西郷さんくらいだろうか。少なくとも町中にその人名が冠された場所やお店があり、銅像が大量に街の中に溢れているという条件に当てはまるのは、坂本龍馬と西郷隆盛くらいしかいない。
お江戸を戦火から救った勝海舟やその他の幕臣は、明治政府からすると敵扱いなので、お江戸に幕臣偉人像は皆無だろう。お江戸を首都化した徳川家康の像も東京周辺では見た記憶がない。
山口に行けば、高杉とか桂という明治政府成立の功労者、そして伊藤、山形という明治政府成立後の権力者の像がどこかにあるのかもしれない。が、観光名所になているのかわからない。(少なくとも記憶にはない)京都の新撰組の方が、コアな観光客を惹きつけているような気がする。どちらにしても、高知で最大の著名人は坂本龍馬さんなのは間違いないだろう。

そんなことをつらつら考えながら、コロナ前はよくお世話になっていた(ランチで)料亭に行ってきた。この手の業態はコロナで最大被害を受けたので心配していた。営業しているか心もとないので、前日に電話で確認したほどだが、無事お店は開いていた。

ランチは御膳一択と言われたが文句はない。高知の名産品が残さず放り込まれた「県外人仕様」にしてくれたようだ。ランチとしてはボリューム十分すぎる。味は保証付で、これまで何度も足を運んだが期待を裏切られたことはない。
ただ、ちょっと残念なのが、アルコールのリストから日本酒が消えていたことだ。土佐は酒豪県なので、地元の日本酒蔵がたくさんある。うまい料理には地酒を合わせて土佐気分を盛り上げたいと思うのだが、どういう理由なのかお昼は日本酒がなくなっている。これもコロナの後遺症なのだろうか。

料亭料理の美しさは、料理の素材以上に、器の色と組み合わせだと思う。立体的な造形美で、これは家庭で再現することは難しい。土佐名物と言われる皿鉢料理にしてもプロの盛り付けの技がなければ、ただの料理がてんこ盛りになった手抜きにしか見えないだろう。和食屋の懐石弁当とコンビニの幕内弁当の違いみたいなものか。
「映え」が評価される時代になり、誰もが自分で写真に撮って料理の美しさをしっかりと味わうようになった。料理人は味以上に見栄えを考えなければいけないのが、平成から令和にかけて変わった「仕事の掟」だ、などと鰹のタタキを食べながら思っておりました。
高知料亭、またまた良いランチを楽しんだが、一度は夜も来てみたいぞ。

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