
玄関でソロキャンプシリーズ(笑)の続きになる。最近ではキャンプブームのおかげで、100円均一ショップでもお手軽なキャンプ道具が手に入る。そもそも100円均一を維持しているのはセリアだけで、ダイソーもキャンドゥーもすでに300円、500円、1000円といった高額価格帯商品も販売しているから、「100均」というのもいかがなものかという気もするのだが。
その100均キャンプ道具で、発売直後売り切れっぱなしだったのが「メスティン」だった。メスティントは、単純に言うとアルミ製飯盒だ。飯盒というと帝国陸軍が使っていた兵式飯盒を思い浮かべてしまうが、こちらはヨーロッパ発?の洋式キャンプ道具だ。キャンプ道具のルーツは軍用品か登山用品にたどり着くことが多いが、これもどうやら軍用品の流れにあるらしい。
特徴は、持ち手がついていること。アルミなので熱効率がよく軽い、つまり携帯性に優れている。たまたま今回は白米の炊飯に使ったが、煮物だろうが、炒め物だろうがなんでも使うことは可能だろう。ちなみにこのメスティンは550円(税込)で、ダイソー製とキャンドゥー製の両方を買ってそれぞれ試してみることにした。
メスティン2個あれば、飯を炊きながら煮物を作ることもできるし、湯を沸かしてレトルトカレーの加熱もできる。

加熱の道具は、一番お手軽な固形燃料と、それ用のゴトクにした。これも100均商品で固形燃料は3個入り110円だった。固形燃料の台は折りたたみ式のスタンドで、右と左のゴトク(メスティンなどを置く台部分)は、真ん中に折り畳むことができるので携帯製が良い。こちらは330円だった。本格的なキャンプギアを選ぶと、1000円を超える価格になる。典型的なブランド普及品のダウンスペック化商品だが、さすがに100円商品にはならなかった。それでも機能的にはあまり変わりがないようだ。今回使用した固形燃料は15分程度燃焼すると表示されているが、実際には屋外で使うと風に煽られるせいか、もう少し短い気がする。それでもメスティンで湯を沸かすには十分だ。

メス亭炊飯実験は、釜飯の元を使い炊き込み飯にチャレンジすることにした。コメ以外の材料も家にあったものを適当に使った。釜飯の素だけでは寂しいので、オリーブとコンビーフを乗せた「洋風釜飯?」にしてみることにした。フライドオニオンは海苔の代わりに食べる時にふりかけるものだ。

米は研いだ(洗わずに)後で1合入れた。が、後になって計量を間違っていたことに気がついた。1合より3割ほど多かったようだ。メスティンには計量用の印などないので、計量カップなどがなければ、使用前に米の量と水の量を一度確認しておいて、それ以降は目分量で使うのが便利だろう。
固形燃料などを使うと熱量にもばらつきがあるので、計量は大雑把な目分量で構わないと思う。多少焦げたり、飯が固かったり生煮えでも食ってしまえば良い、と決意するだけのことだ。

体感的にほとんど風を感じなかったので、最初は風覆いもなしで火をつけた。すると、固形燃料一つ目がほとんど燃焼完了するまで、メスティンの中身は沸騰すらしなかった。やはり微妙な風により炎が一定になっていなかったようだ。
おそらく固形燃料とメスティンの底との距離が、ちょっと遠いのかもしれない。固形燃料の高さをもう少し上げないと、この台座・スタンドでは火力が足りない様だった。
そこで、これも100均商品(ただし550円)の風覆い用アルミ板を周りに立てて2個目の固形燃料に火をつけた。これで無事メスティン飯は出来上がった。今回の学びは二つ。
一つ目、固形燃料使用時は風よけの覆いが必須条件。
二つ目、固形燃料の高さ調整の工夫が必要ということ
特に、固形燃料は居酒屋で出てくる一人鍋や一人鉄板焼きみたいなもので見慣れているので、それなりに火力が強いと思っていたが、屋外では相当に熱量が下がるらしい。固形燃料はつけたり消したりも難しい、一度着火すると使い切るしかないロケット花火的燃料なので、やはり燃焼時間も含めて事前に確認しておくしかない。
ソロキャンとは言え、無駄に固形燃料を大量に持っていくのも馬鹿らしい。やはり、調理回数に応じた適切数と予備くらいにしておきたい。
一番お勉強したのは、何事も事前準備が大切ということだ。おそらく泊まりのキャンプにするのであれば、夕方に一袋(3個)、朝に一袋(3個)、予備で一袋(3個)という数量になるだろう。しかし、これでは想像していた以上に固形燃料がガサばることがわかった。
こうなると加熱道具は別の選択肢もありそうな気がしてきた。