
駅弁ランキングでは不動のトップクラス常連組「峠の釜飯」は、今でも益子焼の土鍋を使っている。最近ではエコなパルプ製容器に代わってはいるが、陶器の容器も健在らしい。昨年の暮れに近くのスーパーで行われた駅弁直売イベントで、手に入れた「峠の釜飯」土鍋で釜飯を作ってみようと思った。
この土鍋(土釜?)で釜飯は何度も作ったことがある。昔々、オートキャンプで遊んでいた時期には、車の中に積みっ放しにしていたくらいだ。ただ当時はガスコンロを使っていたのが、今回はソロキャン用のお道具を使ってのお試しだった。

お試し道具は二つあり、一つがアルコールストープ。100均で手に入れたもので、お値段は330円。中央部の穴の中にアルコールを注ぎ込み火をつける。極めて簡易というか、火をつけたら消えるまで放置という仕組みなので、火力調節はできない。
燃料用アルコールは薬局で売っている。アウトドア用白ガソリンなどより簡単に手に入る。これはサイフォンでコーヒーを入れる時のために買ったものだが、確か700円くらいと記憶している。

そのアルコールストーブの横に置く、組み立て式のゴトク。これも100均で買ってきたが、お値段は110円。ペラペラ感はあるが使い捨てでも良いと割り切れば問題ない。使ってみた結果として、複数回使用できるのは間違いない。100均各社でに似たようなものを売っているが、製造元を確認すると同じ会社になっている。微妙に形が違っているのも、100均各社の差別化にかける情熱なのか、製造会社の売り込みテクニックなのか、想像するだけでうずうずする。

アルコールストーブは風に弱いので、風覆いの板は必須条件だった。最初に風よけなしで試してみた。アルコール60cc程度を入れて10分ほど加熱したが、釜の中身は沸騰すらしなかった。
それではと、風よけ板を置いて再挑戦したら、炊き上がるまで順調に加熱できた。おそらくアルコールストーブと釜の底までの距離も重要で、もう少し近づけた方が良さそうだ。そうなるとアルコールストーブの下に、何か台になるようなものを置く必要がある。それは次回試してみることにしよう。
炊き上がった釜飯は動画に撮ったが、写真は撮り忘れてしまった。ごくごく普通の釜飯に見える仕上がりで、底にはおこげもできていた。廃物利用の土鍋と100均の道具で手軽にできた。ソロキャン料理としては、まずまずのものだと思う。
ソロキャンプ道具は大災害の被災に備えて、防災グッズ備品として考えても良いのかなとっている。家がなくなってもテントとシュラフがあれば寝ることはできる。ガスや水道、電気が止まっても、なんとかしばらく食べていくことはできそうだ。あとは、車の中に忘れずにトイレットペーパーとティッシュを余分に置いておく。これで、食う寝る出すの対応完了だ。
遊び道具の有効活用として考えてみると、ソロキャン道具もなかなか実用的だ。ただ、あまり防災道具として役立ってほしくはないけれど。