小売外食業の理論

外食DX考察 ガストその2

自宅近くのガストは典型的な郊外住宅立地型店舗で、ファミリーレストランのスタンダードみたいな場所にある。ただ、ガストは平成の後半に郊外から都心部への出店を強化した時期があり、都内にもビルの2階などにテナントとして出店している。同時期にサイゼリヤも都心部出店を強化したが、コロナの2年間で都心部繁華街は商売向けとは言えない場所になった。アフターコロナではどういう対応をしているのか見に行ってみた。

今風のファミレス三点セットといえば、この全席禁煙とWi-Fi、電源の自由使用ということになるのだろう。都心部、繁華街立地では客席の高速回転こそ売り上げ増強策であるはずだった。それが、テレワークにも対応する長居ができる場所に転換しているのだから、都心部ファミレスとしての基本フォーマットが変わってしまったと理解するべきだろう。
ランチの時間帯では流石にパソコンで作業する客もいないような気がしたので、少し遅めの朝食タイムに入ってみた。しかし、客はほぼゼロで、二人三人いた客もパソコンを広げている様子はない。ただ、スマホで動画でもみているのか、一人しかいない客席から大きな声が漏れてくるのは不気味だった。
ただ、動画をスマホで見る環境が整っているのも確かだ。お仕事をしなければいけないということでもないだろう、と一人で納得してしまった。朝のファミレスで一人Youtubeもアリと言われればアリなのだ。

turnover 両面焼きで注文した

遅めの朝食で定番卵とトーストを頼んだ。ファミレスの朝食ではこの組み合わせがド定番だが、あらためて確かめたいことがあったからだ。前回ガストで注文した時に確認するのを忘れていた卵の調理法だ。結論から言うよと、卵は目玉焼きか両面焼きが選択できた。あとはジャムの有無、野菜のドレッシング有無も選択だった。タブレット上で分岐条件をつけるわけでもないので、何かを選択できるようにするのは簡単だろう。
調理法の複雑化を嫌ったのだと思うが、もう少しあれこれ選択できるようにすると「それに釣られる客」も増えそうな気がする。最近のトレンドでいえば、無塩調理、使用する油の選択、無塩バターやハニーなども考えられる。
アメリカのコーヒーショップの朝食であれば、答えるのにうんざりするほど選択肢がある。あれもやりすぎのような気がするが、客の要求に応えると言う姿勢の表れとも考えられる。タブレットでの選択肢を設定するだけで済むの対応できる時代なので、米国流モーニングメニューに学ぶべき点は多い。

ちょっと面白いのが、ケチャップが最初からついてくることで、これは他のファミレスではなかった対応だ。逆に醤油は卓上にあるが、ソースはドリンクバーの調味料置き場にもない。
目玉焼きに対する調味料の考えは、ファミレスそれぞれというか、スタンダードがないようだ。調味料として塩、胡椒、醤油、ソース、ケチャップの5点セットは標準化してほしい。

前回の郊外型ガストでは朝食時だったためか、ランチメニュー(紙製)はテーブルに置いていなかった。今回の都心型の店では、グランドメニュー、ランチメニュー、キャンペーンメニュー、デザートメニューと紙製メニューが全部揃っていた。24時間、全メニュー対応ということではなく、単純に時間帯でのメニューブック差し替え・交換が面倒なのかなと推測した。ひょっとすると朝は暇なので全メニューを出しておき、夜になるとランチだけ下げるのかもしれないが………。
実際の注文はタブレットでするから、決められた通りの時間帯で提供制限が可能だろう。それだからこそ、意図的に行う緩んだオペレーションという気もする。現場で起きる融通無下であり、優柔不断であり、自由奔放なオペレーション、本社から見れば統制不可……。やたら四文字熟語が浮かんできた。
タブレット導入が引き起こす負のDX効果というか、統制と運用の問題みたいなものだろうな、とジャムトーストをかじりながら思っていた。

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