街を歩く

土産物で考察したこと 2

10年以上前から不思議だったのだが、なぜか北海道土産の準定番に「おかき」が入ってきている。生チョコレートとかポテトスナックであれば、とりあえず北海道ものとして納得できる。しかし、米菓子がなぜ?とずっと思っていた。仕事の資料を調べていて、ようやく気がついた。
北海道は今や日本の米の主産地になっている。昔は味は不味いが量だけたくさん採れるみたいな評価だったが、温暖化の影響なのか西日本の米の食味が落ち、北海道では新品種の投入も続き「質」「味」「量」の三拍子が揃った米の名産地になっている。ところが、そのうまい米が売れ残っているのも現状の課題らしい。
おそらくその辺りの「大人の事情」で、米菓子を北海道観光名物・土産物に仕立てようという陰謀?があるのだと推理した。当たっているかどうかは想像にお任せする。
先行して発売された名物おかきは、「エビ」「カニ」「ホタテ」などの海産物フレーバーだった。冷静に考えればスーパーで買うと100円程度の量しか入っていないおかきが500−600円という「観光地価格」で売られている。そこに付加価値、納得感を与えるには北海道限定感を出すしかないだろう。
北海道といえば・・・と連想ゲームをして、その中でもお高い物を選ぶ必要がある。ステロタイプなものは既に出尽くしているようだ。前述のカニ・ホタテ・エビは当然として、味噌ラーメン、ジンギスカンなどの料理や、コーン、ポテト、カボチャなど変わり種もどんどん登場して、どんどんいなくなっていく。ほとんどアイデア合戦というしかない。
そんな競争の果てに出てきた究極な感じがする「極め物」を見つけた。「北海道昆布おかき」「北海道チーズおかき」だ。大事なのは「北海道」という枕詞だろう。つまり、この「北海道」をとれば、全国どこで売っていてもおかしくない「普通」のものになる。
おまけにどちらも国産米100%使用としている。ところが北海道産米とは入っていない。ちなみにおかきや煎餅の原材料である米は、安価な輸入米が使われることがほとんどなので、国産米使用というのはそれなりに評価できる。しかし、北海道米を使わなければ、北海道米問題の解決にはならないのではと気になるところだ。
昆布は北海道産らしいが、北海道以外で昆布が取れるところはあるのだろうか、というささやかな疑問も浮かぶ。東北地方北部のどこかでとれているのかもしれない。鮭は日本海側では新潟県、太平洋側では茨城県北部までとれるから、昆布もどこかで採れているのではないか。あるいはロシア産昆布とか中国産昆布があるのかもしれない。羅臼昆布は名産だが、ちょいと海を越えた対岸の国後島でも当然ながら昆布は取れるだろう。ロシア人が昆布を好んで食べるかどうかは知らないが、蟹と一緒に送られてくるのかもしれない。勉強が足りていないのであくまで憶測だ。
チーズも、北海道産チーズなのかどうか、表記上はわからない。北海道は国産チーズの拠点であるのは確かで、三大乳業メーカーも大きなチーズ工場を北海道各地に持っている。北海道産チーズであることを否定できないのだが、確かめようもない。
そんなことをあれこれと考えてしまった。
店頭で山積みにされていたから人気商品なのだと思う。土産に買うので、なにも考えずに買ってしまった。その人気の土産物の裏側に、宣伝広告やら社会問題やら生産調整問題などがたっぷり詰まっているらしいことを想像して、帰りの機内でなんだかなあと思いながら飲んだコーヒーは、かなりほろ苦いものでありました。

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