
吉祥寺でふと思いつき、回転寿司に行こうとネットで検索してみたら、スシローが見つかった。場所をよくよく確認してみるとパルコの中らしい。おやまあ、時代が変わったものだと感心してしまった。パルコの飲食店といえば、それなりにおしゃれなブランドだったような記憶があるが、そこに堂々と回転寿司が入る時代になったのだ。
パルコの飲食店は小降りの店がごちゃっと入っているイメージがあったので、スシローみたいな大箱店舗が入ったら他の店はどうなるのかも気になった。
そして最上階の飲食フロアーについてみると、なんとスシローしかない。パルコという商業ビルは、こういう変化をしてしまったのかと思い知らされた。
外食に限らずパルコの中では群雄割拠というか、小さな店が「わいがや」的に競い合っているというのが魅力だったと思う。いわゆる尖った店の集合体みたいなものか。それが、ワンフロアー独占の一強百弱な「勝ち組」が支配する世界になってしまったのだ。最近、時々こんな感じで時代の変化を思い知らされる。

みたいなことを入り口で感じてしまい、注文がおかしくなってしまった。最初にフライドポテトを頼んだのは、ちょっとした抵抗みたいなものだ。揚げたてであつあつのポテトを食べると、微妙な気分になる。うまいけど、悲しいみたいな感じだろうか。ちなみにケチャップが欲しかったのだが、レーンには回っていないし、パネルにケチャップがあっただろうか。

気を取り直し、キャンペーン中の蟹のほぐし身とウニの包みを注文した。まずまずのビジュアルで、こおすすめメニューとしては「アリ」だった。この海苔を巻かない海苔巻き?も、スシローメニューとしては、すっかり定着した感じがする。ただ、一口で食べるのがちょっと面倒くさいサイズだ。そこの改善はどうなっているのだろう。ネタ単体で勝負ではなく、アレンジメニューでバラエティーを作り出すのは、まさに創作だと思う。ただ、豪速球ではなくかなりスピードのゆるい変化球みたいな感じがする。


相変わらずの「魚レス」注文で、巻物主体のまま注文終わり。平日の昼下がり、店内がら空きだからのんびりできたが、週末だとファミリー客でいっぱいになるのだろう。
昔は7−8軒の和洋中レストランがひしめいていた空間で、スシローが単独でバラエティーを提供する時代かあ、などとため息をついてしまった。回転寿司でラーメンやうどんが注文できる時代だ。すでに回転寿司はファミリーレストラン化している。
最後に締めはアイスにしようかななどと考えていたのだから、もはや回転寿司は「デパートの大食堂」に近いところまで進化しているのだ(きっと)。