街を歩く, 食べ物レポート

サイゼ食べる うまいものとそうでもないもの

ちょっと名前と違う食べ物のような気がする

埼玉県で禁酒が解除になった日、サイゼリヤに行ってみた。これまでおとなしくしていた昼飲みジジババが大量出動するのではと、タウンウォッチングの一環だったのだが。期待は外れて、昼時の店内は高校生に占拠されていた。間違いなく店内客の平均年齢は20歳未満だったと思う。年度末で終業式の日だったのだろう。制服の異なる男女高校生が群れを成してランチを食べているのだから、ジジババは入る隙間がない。これはこれでサイゼらしい光景だなとは思った。
そのサイゼの500円ランチが変更になったので、新メニュー、ナポリタンを注文してみた。うーん、とうなってしまった。サイゼの調理法はフライパンを振る方式ではないはずなので、ソースを多めにしなければ麺が乾燥気味になる。要は汁だくでないと、サイゼのパスタはよろしくないのだ。
だが、このナポリタンは「つゆなし」に近い。当然、口の中の唾液が全部持っていかれるタイプの料理になり、あまり好みではなく、おまけにソースの味がしない。ただし、びっくりするほどソーセージの量が多い。似たような傾向の料理で言えば、肉多めの焼きビーフンみたいなものか。時々、サイゼがやらかしてくれる、「明らかにこれは狙いとメニュー名」が違うという料理だった。

これぞ絶品

逆に、前回のメニュー改定から登場した「煉獄の卵」は、サイゼ的には狙い通りというか、安くて美味い個性派料理、何度食べても飽きが来ないという要素をしっかりと押さえている。
ニンニクオリーブオイル味に濃いめのトマトソースで卵を焼いただけのシンプル料理だが、家庭でこれを真似しようとしてもなかなか面倒だ。少なくともガーリックオイルを仕立てるだけで、家中がイタリアンな香りで充満する。他の料理を作ろうとすると致命的で強烈な匂いが邪魔になる。
家庭で本格的にイタリアンを作ろうとするときの、最大課題がこのたちこめるニンニク臭だ。だから、イタリアンは外で食べるに限るのだが、その外で食べるべき典型的な料理が、このガーリックトマトソースをオーブンで熱々に焼いたものだろう。
お高いイタリアンレストランで注文するには、簡便すぎる料理に見えるが、サイゼリヤであればなんの躊躇いもない。何度食べても美味いと思うし、完成度も高い。辛いソースをかけて味変も楽しめる。ただ、なぜか不思議なことに、サイゼでは自分が気に入った料理はかなりの高確率で廃盤になる。この卵料理が長生きするよう祈っている。

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中