街を歩く

新宿三丁目散歩 知らないラーメン屋が増殖中

新宿三丁目は飲み屋の街だと勝手に思っていたが、どうもこの1−2年で「ラーメン屋」が増殖中らしい。確かに新宿は巨大ターミナル駅なのにも関わらず、駅周辺にラーメン屋が少ない。家賃を考えれば、もっと儲かりそうな商売をしたくなるからだろう。西口では思い出横丁に何軒か中華・ラーメン屋があるくらいで、ラーメン屋を探そうとすると新宿駅から離れて大久保寄りに相当な距離を歩かなければならない。代々木方面に歩いてもラーメン屋は見当たらない。
東口では、歌舞伎町まで移動すれば何軒か見つかる程度だ。だから、新宿三丁目のラーメン密度は、新宿駅周辺で考えるとかなりな高さのような気がする。

そもそもラーメン屋が増えたなと気がついたのは、白地に黒の提灯がやたら目立ったせいだ。飲み屋であれば赤提灯がかかっている、みたいなステレオタイプの思い込みがある。最近では地産地消をうたう「緑提灯」も見かけることが多い。
しかし、白い提灯は、一体なんの店の目印と言えるだろうか。提灯が下がっていれば営業中という意味だから、わかりやすい目印であることも間違いない。ただ、白提灯が意味する業態が思い浮かばない。ひょっとすると全く気がついていないだけど、日本中でラーメン屋は白提灯という時代になっているのだろうか。

最も、この香港料理の店は、白い提灯が下がりながらお休み中だったが。それでも、新宿三丁目では相当古くからやっている店なので、この白提灯の方が先輩的使い方のような気もする。

白提灯以外にも、店頭の看板、垂れ幕など、失礼ながらラーメン屋とは思えないセンスの良さが目立つ。「貝出汁中華そば」は、最近ちょっと流行り気味らしく、あちこちで目にするようになった。初めて食べた貝出汁ラーメンは埼玉県蓮田の名店だった。ラーメンに貝出汁がアウトは想像外の出来ことで、個人的には衝撃の事件だった。以来、貝出汁という文字を見ると、食い気が一気に湧き上がる。貝出汁ラーメン目当てに、さすがに蓮田に行くのはちょっと遠すぎるので、最近はすっかりご無沙汰だが、新宿であれば気軽にいけそうな気がする。

この店も、一見すると渋い小料理屋的な看板と入り口の作りだが、どうも和風らあめんらしい。ラーメンとカタカナを使わない店は、だいたいは店長の気合が入っているなと感じるので、店に入る時にこちらも気合を入れなければと思う。ただ、その気合が空回りしている店も10軒に1軒くらいはあるので、「らあめん」は要注意マークだとも言える。それでも、「らあめん」という文字を見ると、ついつい入ってしまいたくなる。この四文字が、こちらのチャレンジ精神を煽ってくるのだ。
確かにラーメンを飲んだ後の締めにするのは、健康管理上好ましくないという説は。間違いではないとは思う。塩分、脂質、糖質、三拍子の揃い踏みだ。しかし、飲んだ後に体内でアルコール分解が進むにつれ、アミノ酸を摂取したくなるのは、体の要求でもある(と信じているのだが)ので、自然の摂理に素直に従おうではないか。などと自己欺瞞に走るのが常だ。
ただし、麺を完食したり、スープを飲み干したりしてはいけない。作った方には申し訳ないが、半量で済ませるというあたりで、なんとか健康と食い意地のバランスを取れば良いのだ。などど、いい加減な弁明をしながら締めラーメンがやめられないので、新宿三丁目は相当な危険地帯になりつつあると思う。
老舗のラーメン屋も美味いし、新しいラーメン屋は試してみたいし、困ったものだ。

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