
新宿駅東口、紀伊國屋本店が耐震工事を始めて、地下にあった飲食店が閉まってしまった。新宿の隠れスポットとして気にいっていた場所だったので、実はかなり寂しい思いをしていた。その紀伊國屋本店の改装工事と合わせるように両隣のビルが立て直し工事に入っていたが、伊勢丹側のビルがいつの間にか竣工していた。
JR新宿駅東口から新宿三丁目を目指してのたりのたりと歩いていたら、紀伊國屋ビルの向こうにやたら背の高いビルが聳えているのに気がついた。工事中は全く気がついていなかったのだから間抜けなものだが、紀伊國屋ビルの2倍くらいの高さがある高層ビルだった。
その一階がなんと世界的に有名なアニメ会社の直営店?になっていた。この店は、新宿のどこかにあったような薄ぼんやりした記憶はあったのだが。引っ越してきたのだろうか。それとも新規開店したのか定かではない。

入り口の前に立っていると壁面のパネルが、色々なキャラクターに変わっていく。このアニメキャラは、かの会社でも1番の古手の名優だと思うが、最近の若い方たちにとって、お気に入りキャラは、すでに伝統的なお姫様や二足歩行する動物ではなく、歴史的体制に挑む女闘士だったり、知性を持ったおもちゃだったりするのだろうなあ、などと思いつつしばらくパネルの変化を楽しんでいた。
オヤジがアニメキャラに釘つけみたいに見える、相当に怪しい風景だったとは思うが、不思議と街ゆく若い世代の方たちはガン無視している。気がついていないのか、興味がないのか。どちらにしても古典的な屋外広告が対象層に無視されるというのは、送り手側の計算違いと見るべきか、あるいは時代遅れな技術となってしまったのか。
オールドタイマーなマーケティング屋としてはちょっと気になってしまった「街の風景」でありました。インバウンド観光客が大量発生していれば、それなりに入場制限とか行列待ちとかがありそうな場所だが、日本人の若者には魅力がないのかなあ。