
埼玉県ローカルチェーンの雄「山田うどん」が送り出した、カカシラーメンの後継ブランド「山田太郎」は、去年のお盆時期の新規開店だった。それから半年が経過したが、相変わらずの人気ぶりで2号店も開くらしい。めでたしめでたし。
しかし、この埼玉タンメンというのは、いまだによく理解できない単語というか造語だろう。少なくとも「埼玉タンメン」なる概念は、自分の知る限りの埼玉各所には存在していなかったと思う。初耳だ。埼玉もそれなりに広いので、どこか、秩父の山奥とか限りなく群馬に近い県境周辺部で埼玉タンメンは存在しているのかもしれないが。
店内でメニューを見ても、店頭のポスターを見てもその辺りはフニャッとしているというか、「これが埼玉タンメンの定義」ときっぱりしたものが書かれているとも思えない。「ヘルシー野菜をお腹いっぱい」らしいが、これでは広告コピーでしかないしなあ。

などと、ブツブツ言いながらも、決して埼玉タンメンがまずいと思っているわけではない。ほぼ月に1−2回のペースで通い、順番にメニューを制覇してきた。最後に残っていたのが煮干し系ラーメンだったが、それをついに平らげてきた。
スープは確かに魚介だしだが、それほど強くない。よくある魚介系スープの苦味も感じない、スッキリとした(若干魚介系という言葉と矛盾があるが)仕上がりだった。チャーシューは「鬼チャーシュー」と書かれているが、鬼っぷりは穏やかなもの。全体的にはおとなしめでバランスしている。ちょっと期待値を上げすぎいていたが、普通に美味いラーメンだった。
ほぼ全種制覇した感想として、やはりこの店では濃厚タンメンがよろしいようだ。野菜はマシマシでも物足りないので、もう少し追加しても良いかもしれない。「痺辛」はくせになる辛さだが、味噌味の痺れる辛さ「麻辣」が自分好みだと思う。今後は、山田太郎ブランドで出店拡大していくのだろうが、できれば既存の「山田うどん食堂」で埼玉タンメンを発売してほしい。そうしたら、うどんとたんめんのW 麺セットを頼むのにな。