小売外食業の理論

コストコでチキン 日本外食の課題がみえる日米比較してみた

コストコのチキン

年末に家族の要望でコストコに行ってきた。開店当初は会員になっていたが、あまりの混雑に辟易して、ここ数年は非会員状態だった。そもそもコストコは会員制業務用卸の商売だったはずだが、今ではすっかり個人ユースが主流のようだ。コロナによる外出制限を追い風にして、商売も順調らしい。
そのコストコでいつも買っていたローストチキンを久しぶりに手に入れた。この立体パッケージはアメリカのスーパーでも良く見かけた、テイクアウト・ローストチキンお決まりの入れ物だ。
チキンの大きさと価格を考えると、もう一度コストコ会員になろうかと思うほどのコスパの良さだ。味付けはあまりくどくどしていないため、追加で自分のお気に入りのソースをかけて食べるのが良い。やはり、あくまで業務用でチキンメニューのベース材料という感じがする。この値段で仕入れて、ソースを自前で作成してレストランで販売すれば、3000円を超えるお値段が取れそうだ。
ローストチキンを食べている時に、クリスマスに買った某ファミレスの丼入りローストチキンを思い出した。

ファミレスのチキン

大きさは、コストコの半分程度。焼き方は腹が上のあおむけ焼き。味付けは色々濃厚だった。値段はコストコの5割り増しくらいなので、小さくて高いということだ。この2品を比較すれば、色々と言いたことが出てくる。ただ、その違いの理由も十分理解しているので、あえて語るつもりはないが、この差は一般の消費者から見ればなんとも腹立たしくなる違いにあたるのだとも思う。

コストコチキンは、自分の中のローストチキン像とマッチした調理の仕方で、うつ伏せスタイルで腹は下向き。背中がこんがり焼けている。チキンは上半身の胸肉、手羽が好みの部位だが、ローストチキンの場合は、適度に油と水分が残った足の部分がうまいと思う。
ただ、物性的にいうと手羽元付近の胸肉が旨味成分となるアミノ酸が多いので、某フライドチキン創始者のおじさんは、味見をする時には手羽元・胸パーツをたべたそうだ。なので、自分の家でローストチキンを食べる時には、解体役をしながら、解体役特権として手羽元部分を最初に手に入れる。
これにママレードなどの柑橘系で甘さ控えめのジャムをつけて食べると、なんともアメリカンな気分になる。ローストチキンは照り焼きソースや味噌、醤油系和風仕立てソースより、やはりアメリカンテイストで食べたい。アメリカ製バーベキューソースが手に入れば、それが一番よく合うと思う。

テイク・アンド・ベイク はアメリカピザ業界の新興勢力

アメリカではデリバリーピザよりも人気があるらしい、トッッピング済みのテイクアウトピザがあちこちで売っている。いわゆる生ピザだ。自宅に大型オーブンがあるアメリカの家庭では、この生ピザが絶対定番に近い商品だろう。日本的に言えば、生ピザはラーメン(インスタントではない方)に近い位置付けだと思う。
Take & Bakeと名付けられた持ち帰りピザは、デリバリーピザの半額くらいで売っている。価格の安さも魅力だが、自宅て焼きたてあつあつを食べられるのが最大のメリットだろう。スーパーでは常時5−6種類のトッピング違いピザが売っている。チーズの違うピザも人気がある。
Take&Bake専門店もあり、そこではお好みトッピングの指定もできるが、人気筋のミックスピザを10−15種くらいを取り揃えている。大きさは標準が16インチ、直径40cmくらいあるので、日本では特殊な家庭でしかそのまま調理できない。オーブントースターやグリルを使うにしても1/8くらいにカットしなければ調理機器の中におさまらない。当然、日本のスーパーでは売っているはずがないサイズなのだ。
そのアメリカンサイズのピザがコストコでは当たり前に手に入るのだが、やはりこれは業務用と考えるべきだろう。家庭向きの大きさではない。値段を見れば、デリバリーで注文する時のMサイズピザ(10インチ)の値段だ。コスパの良さは歴然としている。これもレストランで原材料として購入して、トッピングをアレンジして販売すれば、2倍程度のお値段は設定できそうだ。日本のコストコでも、生まれ故郷のアメリカンなDNAはなくしてはいないようだ。

イケアのホットドッグ シンプルでベストという感じだなあ

コストコに行った翌日にIKEAに行った。フライドチキン、ホットドッグ、どちらも100円程度。立ち食いスタイルとは言え圧倒的な低価格での提供だ。コストコでも同じように買い物後の立ち食いが人気コーナーだった。確かに、安い買い物をした後、高い食事をすればコスパ気分は台無しになるから、イケアもコストコも低価格提供することに、損得をあまり考えていないのかもしれない。
残念なことに、日本の外食産業が提供する低価格コンセプトが、いつもチープになるのはこのあたりの総合的な割り切り、コンセプトメイクができないことにあるようだ。コスト低減のと値付けの考え方に問題がありすぎるのだと思う。
Value for mpney 、支払った金に見合う価値 という考え方をもう一度ゼロベースで見直すべきなのだと、年末に欧米発祥の価格破壊コンセプトに買い物に行って、改めてあれこれ考えていた。

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