小売外食業の理論

ブランド再建 コラボの力

回転寿司、立握り 両部門とも結構気に入っていたのだが

長らく吉野家の傘下にあった京樽がスシローに売却された。テイクアウトが主流の京樽が展開していた寿司レストラン、回転寿司も合わせて事業移管されているので、一体どうなるのかなと興味があった。最初に動きがあったのは、持ち帰り部門で、なんと予想外のWブランド展開だった。

看板を見ればわかる。というか、店名はわかるが、売っているものも想像はつくが、一体なんなのこれって感じもする。京樽といえば、ショーケースに飾り寿司や海苔巻きを並べて売っている場所という記憶がある。寿司を売るというよりショートケーキを売っているような感じだった。最近ではオープン型のショーケースも使っていたが、基本的に握りは扱わない店だったように思う。
それが、この合体店舗では変わっていた。握り鮨部門がスシロー製、飾り寿司部門が京樽製商品という棲み分けだった。ショーケースがはっきり分離されている。
また、基本的にセルフで寿司を取り出し、レジで会計するというスタイルに変わっていた。これは時間をかけて選びたいという客には効果的だろう。対面販売の辛さ(客側)は、注文をさっさと決めないといけないというプレッシャーにある。自分の後ろに待ち客がいたりすると余計ひどくなる。

寿司製造の小型厨房と、セルフ販売ショーケースを設置するだけなので、小型店舗で十分展開可能だ。駅前などのテイクアウト立地であれば相当に戦闘力がありそうだ。今のところ京樽既存店からの転換が進んでいるようだが、握りと飾り寿司という両ブランドのいい所取りができれば、新規出店も可能だろう。
ショッピングモールなどとの相性も良さそうだ。レストラン街に回転寿司を入れて、食品スーパー近くにテイクアウト店を設置するということで効率良い2店舗運営も可能だろう。
最近ぼちぼちとWブランドの店が出始めている。アフターコロナを睨んだ実験なのだろうが、このスシロー×京樽は成功例になるような気がする。

回転寿司三崎丸もブランド転換が始まっている。色々と業界も動き始めているのだなあ。

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