食べ物レポート

徒歩3分の洋食屋

自宅近くの駅前にある洋食屋で、ランチの定食はハンバーグと豚天という不思議な組み合わせの日替わりを出している。ハンバーグはファミリーレストランなどで出てくる工業製品っぽいものと違い、形も不揃いというか歪なこともある。そのゴツゴツとしたハンバーグは妙に昔懐かしくなる。ランチ時に行列ができることはないが、それでもいつもだいたい満席で、おまけに夫婦と思しき年配カップルが多い。街の洋食屋らしいという感じがする。逆に若い人は全くいない。向いがラーメン屋、それも二軒が並んでいるので、若い方々はそちらに吸収されているのかもしれない。そんな街の洋食屋に、とてつもなくうまいものがある。

ケチャップのたっぷりかかったオムライスは、時々無性に食べたくなる。禁断症状が出ると我慢できなくなり、近くの洋食屋にかけこむのだが、その店選びは慎重でなければならない。特に、最近流行の洋食屋は候補として除外することにしている。いまどきのオムライスといえば、トレンドとしてフワトロ卵にデミグラスソースがほぼ定着している。個人的には、これはオムライス亜種であって、定番ケチャップ型からの進化系ではないと思う。
正統オムライスとは卵焼きが薄く(ペラペラ感が重要だ)、ソースはたっぷりとケチャップがかかり(これもケチっていけない)、中身はチキンが入ったケチャップライスであらねばならない。変形版として、ドライカレーになっているまでは許す。チキンの代わりにハムが使われていても許す。しかし、マッシュルームとベーコンになると、これは様式の逸脱だと思う。
半熟フワトロ卵はいただけない。だからあちこちにあるオムライス専門店は嫌いだ。独断と偏見にみちみちたオムライス観だとは自覚しているが、これをかえるつもりもない。
幸いなことに、「我が正統なオムライス」を提供してくれる店はあちらこちらに現存しているので滅び去った食文化ではない。残りの人生でも、おそらく全滅はしないだろう。ということで、いつものホームタウンの洋食屋で、正統オムライスを楽しめるうちは人生安泰というものだ。
この店の生姜焼きは旨そうなのだが、いつもオムライスを頼んでしまうので未見の名品扱いにしている。あとはカレーライスとかハヤシライスも食べてみたいが、やはりオムライスに引き寄せられてしまう。オムライスは、魔物だなあ。

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