食べ物レポート

ようかんパン アゲイン

散歩がてらに近所のスーパーに立ち寄った時、山積みになっている地方のパンがあった。駅弁特集と同じノリであちこちのパンを集めてきたようだ。その中にようかんパンを発見した。表面に書いてあるようかんパンの文字に釣られて、思わず値段も見ずに買ってしまったのがだ、後で確かめると200円以上もする高級パンだった。パンの中には甘い金時豆が入っている。北海道では定番の豆パンに羊羹がかかっているスタイルで、これはちょっと高くても仕方がないかと思わせる。
確認のため賞味期間を見ると、なんと2ヶ月も先の日付が書かれていてギョッとした。中には脱酸素剤が入っているので、ロングライフ仕様のパンというより菓子に近いものだった。食べてみれば、食感はパンとはちょっと違う。饅頭とパンの間のような感じがする。日配品であるパンとは「似ているが異なる」ものだった。

冷静に考えると、北海道で北海道名物と書いたものを売るとすれば、それは道民以外、つまり観光客目当ての者だろう。道民向けであれば、何か違う文句を書くと考えるべきだ。たまたま地元の有名商品が観光客に支持されるということはある。美唄の袋入り焼きそばとか、北海道特別仕様の中華饅頭(肉まんの親戚ではなく、折り畳んだドラ焼きみたいなものを指す)とか、ケンミンショーのネタになりそうなものだ。ただ、地元民の愛する商品に北海道名物とは書かないよな、という気がする・・・。
北海道名物として抜群の知名度を誇る石屋製菓の「白い恋人」も、ロイズの「生チョコ」も、マルセイバターサンドも自分で買って食べた記憶はない。美味いまずいではなく、なんとなくの思い込みで、あれは観光客が買うものという感覚があるからだ。マルセイバターサンドも勤務先で誰かの手土産でもらったものを、ひとつわけてもらった。初めて食べた北海道銘菓体験だった。東京名物「ひよこ」は、大阪の事務所でお茶と一緒に出てきたのが初体験だったし。そういえば埼玉名物の菓子も食べたことのないものが結構ある。(埼玉のソウルフードと言われる十万石まんじゅうは一度自分で買って食べたが、あまり感動しなかったなあ)

同じ場所で売っていたのが、岩手県の豆パンと日光金谷ホテルのカレーパンだった。これも微妙にお値段が高いのは、輸送賃が含まれているせいだとは思う。本来は地産地消であるローカルパンをわざわざ通販で頼んだり、運賃をかけて首都圏まで持ち込んで販売するというのは、コロナの影響を否定できない。
自宅に縛り付けられた感じがする生活の息抜きみたいなもので、行ったことのない場所の食べ物を自宅で楽しむ。本来は旅先で楽しむものを近所のスーパーで買い付ける。旅の代用品みたいなことだ。これは、典型的な代償規制になると思う。ただ、そこに文句はつけないが、注文はつけたい。できれば滋賀県長浜つるやのサラダパン、福岡県久留米のホットドッグなどを販売して欲しいのですよ。全国展開している某スーパーチェーンのバイヤーさん、ぜひご検討ください。

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