
千歳空港の食堂フロアーで、いつも凄まじい行列ができていたラーメン道場のえびそば。その行列がちょっとだけ復活していた。この一年は、並ばずにえびそばが食べられるのでずいぶん利用させてもらったが、ようやく昼前に行列ができるまで復活したようだ。ラーメン道場のダメージは大きかっただろうなと推察する象徴的なシーンだ。それでも各店の混み具合はまばらで、満席近いほど賑わっている店は少ない。

その混雑するえびそはを避けて、好みのラーメン屋に入り醤油ラーメンを注文した。座った時にはガラガラだった店内だが、ラーメンが出てくる5分の間に、ほぼ満席となった。満席といってもコロナ対策仕様なので席の間隔は広く、以前と比べると半分ほどの席数に見える。それでも満席は満席。めでたしめでたしだ。鶏白湯+魚介だしのWスープは本当に美味い。ラーメンで腹を膨らませた後で食堂街を探索してみた。

待ち時間がある時にたびたび利用していたサッポロビール園が業態変更していた。サッポロビール各種が飲めるのは変わらないが、小樽の名店「三幸」にかわっていた。三幸はファミレスの草分けというか、デパートの大食堂的なメニューが魅力の老舗レストランだ。個人的にはキッズ向けのオムライス(亀がモチーフで大人が食べてもうまいと思う)がおすすめだが、肉料理、パスタ料理などうまい洋食がせい揃いでどれを選ぶか迷ってしまう。
従業員の方に尋ねたら、10月1日から業態変更したそうだ。これもコロナの影響なのだね。外国人客減少で、日本人客向けのローカル志向に転換したということだと思う。日本人観光客にとっては小樽の老舗レストランが、かなり「おいしく」感じるのではないだろうか。

そして、これが今回の業態転換で最良の策だと思ったのが、小樽繋がりの若鶏半身揚げ「なると」とのコラボだった。今まで千歳空港で売っていないのが実に不満だった、若鶏半身揚げがっこの店で買えるようになった。個人的に最大の朗報だ。うれしい。
若鶏半身揚げは注文してから待ち時間が30分ほどかかると言われた。となると、これからの千歳空港利用パターンを変えなければならない。空港に着いたら、なによりも優先して、まずこの「三幸」に直行してテイクアウト注文をする。それから食事をするなり、買い物するなりという行動のパターンにしなければならない。千歳空港マストバイアイテムに決定だ。
ただ、問題も一つあり、揚げたての若鶏半身揚げは機内に持ち込むには強烈すぎる匂いがする。若鶏半身揚げをラップなどでぐるぐる巻にして、匂い漏れを防ぐ専用バッグを忘れずに用意しなければならない。それが嫌なら、テイクアウトは諦めて、ここで若鶏半身揚げとビールを楽しむという選択もある。それでもきっとテイクアウトにもう一つ注文してしまうような気もするが・・・。
もちろんこの店に来る時は、腹ペコで来るべきだ。若鶏半身揚げに追加して小樽名物あんかけ焼きそばを食べるのを忘れてはいけない。これまで苦労されてきたお店の方には申し訳ないが、自分にとってはコロナのダメージが良い方向で改善された事になる。千歳空港が楽しみになった。