旅をする

松本駅前 夜に彷徨う

駅前といえば絶対定番の土産物屋だが、最近は駅のキオスク(JR東日本ではNewDays)が、巨大お土産物屋するケースが多い。新幹線駅に限らず在来線でも特急駅は大体そうなっている。松本駅もその典型例で、昔ながらのお土産物屋が一見とはいえ生き残っているのは嬉しい。地酒やらお菓子やら、お店独自のセレクションを見るのが楽しみだ。流石に閉店前で客は1組だけだったが、長く続いてほしい街角の重要な風景パーツだろう。松本駅前のバスセンター地下にも大きな土産物屋があったが、そこは品揃えがまたちょっと違っていた。

信州といえば「馬刺し」と、観光行動テンプレート通りに馬刺しを求めて夜の街を歩き回っていた。看板に馬刺しの文字を発見してふらふらと入った居酒屋は客もまばらで、コロナの後遺症という言葉が思い浮かぶ。看板にある山賊焼も気になる食べ物だが、今回は馬刺し一択だ。

地元松本の酒を燗酒にしてもらった。ちびりと日本酒を舐めながら、生姜醤油煮付けた馬肉を食べる。ねっとりとした感触と、弾力のある噛みごたえが馬刺しの特徴だが、なんだか「肉」を食べているという気がする。初めて馬刺しを食べた時、随分「生」な感じのするマグロだなと勘違いしたものだが、今ではマグロより好みかもしれない。ただ、都内の居酒屋で出てくるものは、カチカチの冷凍薄切りなので、やはり馬刺しは生が良いなと思う。熊本も馬刺しで有名だが、あちらではニンニクで食べたので、東西で馬刺し文化は違うのだろう。

軽く締めにラーメンでも、と酔っ払いオヤジ特有の行動で、ふらふら歩いて発見した「レトロ」な看板にちょっと感動した。看板をよく眺めると、坦々麺推しらしいが、このカタカナで書かれたタンタンメンは、全国あちこちで感じの坦々麺とは似て非なるものであることが多く、その点でも興味が惹かれた。しかし、店名がラーメン屋らしくない。結局、歩き疲れてしまいラーメンを食べることなくホテルに戻ってしまったので、タンタンメンの謎は解明できないまま。ちょっと残念なのだ。

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