食べ物レポート

らーめんのマーケティング ビジュアルとは

ビジュアルの良いサンプル

ちょっと専門的な考察?をしてみたい。業務的にはマーケティングという領域の話だ。飲食業における迷信に、「うまいものは売れる」という宗教的な信念に似たものがある。確かに、まずいものは売れないは真実だろう。しかし、うまいから売れるは間違いだ。正確に言えば、うまいからといって売れるものではないが正しい。「うまい」は売れるための必要条件ではあるが、十分条件ではない。もう一つ付け加えれば、売れているものがうまいと評価、定義されるというのが一番正しいと思っている。国民食と言われるラーメンでも、それがまさしく真実だと思う。そして、売れていると言われる人気店のラーメンの共通項は極めて単純だ。味の評価ではない。重要なのはビジュアルだ。ビジュアルの要素を因数分解すれば、大きく目立つチャーシュー、大振りのメンマなどのトッピング、薬味のネギはごくごく薄く切り山盛りに、スープははっきりとした色を見せる。スープも醤油の黒、味噌の茶をストレートに見せるのは不利。この要素を十分に満たしているのが、上の写真で、辛味噌ラーメン(普通)。一番特徴的ななのはチャーシューについた焼き目だろう。肉の旨さ感を醸し出している。スープの赤は辛さを強調しているが、実はあまり辛くない。写真には見えないが、辛味噌を別添していて好みに合わせて追加してねというスタイルだ。大さじ1杯くらいの辛味噌を全投入したら、なかなかの辛い味になったが、辛味噌なしであればちょい辛いかだった。

昔ながらの、当たり前なビジュアル

下の写真のラーメンは、多分誰もが普通の味噌ラーメンと思う見え方だ。スープも一眼見てわかるミソスープだし、みた瞬間に味が想像できる。そして想像通りの味付けだった。味噌ラーメンに炒めたもやしというのも、もはやステロタイプを通り越し骨董品的なものだ。だが不要不急それがまずいかというと、そこそこ満足の言う雲のであることも多い。いってみれば定番の強みだが、見栄えは古臭い。ただし、これを「昭和の味噌ラーメン」とか「味噌ラーメン 古典派」とかのネーミングでのノスタルジーをそそる等やり方をすれば、マーケティング的には「あり」になる。しかし、その場合でもトッピングなどの立体感や色彩感の変化をつける、別添の味変要素、たとえば辛味噌、甘味噌、もろみダレなどを考えるなどの差別化アイデアは必須だろう。

ちなみに、上記写真のラーメンは(個人的には)どちらもうまいと思う。ただ、繁盛店にするためには工夫というものが必要で、「見た目」の変化は店主が思っている以上に重要なはずだ。特殊な素材にこだわったり、小麦にこだわったりするのも良いが、普通の客にその差を見分けられることは少ない。店主の無駄なこだわりを理解せよと客に求めるのは、やはり悪手だと思う。ビジュアルの変化は10人いれば9人くらいがわかるようにする策にする。そこは比較的簡単にできるはずなのだから、味にこだわる努力の半分くらいはビジュアルに力を注ぐべきだと思うのだ。

ラーメンという差別化の難しい、ユニーク商品とMe Too商品が混在する業界ではマーケティングが重要な時代なのだ。

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