
青春18切符の旅 西日本編で、目的の食べ物2番目は松江おでんだった。全国あちこちにご当地おでんは数多い。有名どころでは青森の生姜味噌おでん、静岡おでん、名古屋のどて焼きも味噌おでんの変形のような気がする。大阪の関東炊きも、食べるまでおでんだとは思わなかったが立派におでんだった。香川のうどん屋においてあるサイドアイテムとしてのおでんは、出汁が効いていてうまいものだった。

おでんの好みは、豆腐とがんもどき、そして巾着なので、これがあればまず最初に注文する。おでんネタの絶対定番「大根」は気が向いた時には頼むこともあるが、それほど好物でもない。はんぺんがあれば、2番目の押さえだ。ただし、ローカルおでんではこのセオリーに合わない?、ご当地メニュー。ご当地ネタも多いので、その辺りはお店の方と相談して決める。飲み物は、その店で一番よく出ている日本酒をお燗にしてもらう。
松江おでんは味付けが濃いめで具材も色々と変化に富んでいた。地元のオヤジたちのしごとばなしをBGMがわりに聞きながら、小一時間おでんと日本酒を楽しんだ。海沿いの街に行くと、ついつい魚を食べたくなるが、じっくり煮込んだおでんで一杯というのも良いものだ。島根や鳥取の酒は濃くて甘口という印象があるが、この時飲んだ酒の写真を撮り忘れていて銘柄が思い出せない。ただ、翌日酒屋に行って一升瓶を何本か自宅に送った記憶はあるので、島根の酒は口にあったのだろう。そうなれば、酒の銘柄を確認しに、もう一度松江おでんを食べに行くしかないなあ。
旅をすることがなかなか面倒な時代なので、ヴァーチャルな旅を楽しむには昔の写真をひっくり返すことに尽きますねえ。