街を歩く

札幌シリーズその2 狸小路の変化あれこれ

札幌の中心街にある狸小路というアーケード商店街は、戦前から続く大繁華街だったのだが、今はだいぶ寂しい感じになっている。東西に10丁ほど続く商店街も、丁目ごとにそれなりの特徴があったのだが、今や老舗というか長く続く店はほとんどなくなってしまった。特徴も薄くなった。1丁目は映画館が立ち並んでいた。二丁目はビヤホールや食堂が多かった。3丁目、4丁目は駅前通りを挟み一番賑わっていた。飲食店やパチンコ屋が多く、今でいうファッションビルやデパートもあった。その当時の人気店? 「サンデパート」跡地は大型電気屋やドンキホーテに変わったのだが、ついに建て替えられ現在進行形で新しいビルの形が現れた。以前より大きくなった感じがする新ビルの鉄骨姿を見て、何やら感慨深いというか、時代が変わったというか・・・。駅前通りで残っている老舗のビルといえば三越くらいか。parcoも開業して50年くらいなるのか。

その狸小路3丁目は、外国人観光客目当てにドラッグストアーが大増殖していた。ドラッグストアとは言っても、日本人向け商品は少なく、ほぼ観光土産販売店みたいなものだったのだが、ここ一年でバタバタと閉店している。ドラッグストアになる前はパチンコ屋が数軒あったような記憶がある。都心部からパチンコ屋と映画館が消えていった時代の後釜だったのだ。狸小路の出店閉店は時代を写す鏡みたいなものだ。

退場する店、業態もあるが新規に参加してくる元気な「商売」もあるようで、この店には一度は行ってみたいと思わせる店頭の広告だった。「食べるすうぷ」とは、なかなか魅力的だし、味付けもどうやら和洋合わせているらしい。野菜をたっぷり食べるというコンセプトはいまの時代のこのみだろう。商品を一斉に並べるという、この写真の撮り方はプロには受ける難度の高いものだ。札幌の広告業界、水準高いなあ。

最近の狸小路は新陳代謝が激しくて、いくたびにどこかの店が潰れていて、どこかに新しい店ができている。ただ、街は活性化するにはこの新旧交代は必要だから、狸小路がまたじわりと人気が上がっていくのは良いことだ。7丁目界隈には新進気鋭の小ぶりなレストランや喫茶店、カフェ、飲み屋が開いている。屋根がなくなる9丁目、10丁目あたりも空き地が駐車場になっていたが、最近変わってきているみたいだし。ぶらぶら歩きの楽しい狸小路復活なるか。

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