街を歩く

所沢 3題

埼玉県から出るなというお達しを守るつもりがあるかと言われると、仕事では東京に行くしなあ、と答えることにしている。不要不急という曖昧な表現が嫌いだということもあるが、一度言い放った感染者数が下がれば解除という公約を守らない、呆れた行政に愛想が尽きたということが根底にある。ビジネスだったら取引停止になるくらいの嘘つきだと思うが。数値と連動させない総合的判断など、愚者の言い訳だろう。などと政府批判をするきっかけが、この電車だった。西武線の予約の取れない電車ナンバーワンの「新宿発秩父行き特別列車」、二人でのんびりと電車の中でご飯を食べる観光限定列車だ。午後だったので帰りの運行だったと思う。
所沢駅では写真の左側川越方向から右側の新宿方向へ電車が進行する。それなのに、ホームに立ってぼーっとしていたら右側から電車が来てびっくりした。電車が進行するにつれ食堂車が見えたので、なるほどと納得したのだが。
通常の運行では秩父方向からの電車は、その隣のホームに右から入線してくる。通常は池袋に行くのだが、新宿に行くためには所沢駅でスイッチバックする必要がある。軽い鉄オタ成分があるので、何やらめずらしいものをみて儲けものと喜んでいたのだが・・・。よくよく考えると、これは東京発埼玉の山間部行きの県境またぎの観光列車ではないか。電車に乗って飯を食うのは不要不急とは言わないのか?などとじんわり思った次第。
西武鉄道に文句があるわけではない。観光列車で遊びに行くななどというつもりはひとかけらもない。ただ、これが目を三角にしてテレビで妄言を吐いている政府の担当者や首都圏の知事の姿と重なると、いやあな気分になったというだけの話だ。政治屋は嘘をつくのが商売かあと・・・。

所沢の老舗居酒屋が復活して、高齢者を中心に客が戻っているかなと思ったらランチもガラガラだった。夜は早仕舞いではかわいそうだなと、複数人で酒を飲むと感染源になる・・・という某担当相の言い分を思い出し、一人で誰とも話さず飲んでやろうと夕方早めに出かけてみた。たしかに客は多少なりとも入っていたが、だいたい一人飲みが多い。せめて「一人で食事をしよう」と呼びかけてくれれば多少は商売も成り立つのにとおもいつつ、長居はしないで帰ったのだが、これも不要不急の外出なのだろうなあ。ちなみに、焼き鳥のテイクアウト販売んチェーン店はあるが、そこでも「もつ焼き」は売っていないのだよね。内臓系の肉は居酒屋かホルモン屋に行くしかないのだけれど。

埼玉が誇る町中華の日高屋、そこのキムチ・チャーハンが好物なのだが、実はこれを自作しようとするとなかなか難しい。キムチと米が混ざると水気が多すぎるのだと思うが、どうしても水っぽいベタっとした焼き飯もどきにしかならない。日高屋でキムチを注文すると、どちらかという浅漬け風のキムチで水分も少なめだから、やはりチャーハンに向いたキムチというのはあるのだろうなあと思う。家にあるキムチはあまり辛くない水分多めのフレッシュ系キムチなので、相性が悪いようだ。でも、キムチチャーハンのためにキムチをわざわざ何種類も買って試すのもなあ・・・、ちょっと気が重い。やはり、お手軽に日高屋に食べに行くのが良いのだと思う。これは自作という努力をした上で、専門性を認めた料理を試食に行くのだから不要不急の外出には当たらない。おまけに県内外食企業の運営店に行くのだから、県内企業の応援にもなる。などと、どこぞの脳が筋肉化した国会議員の言い訳みたいなことを思い浮かべながら食べるキムチ・チャーハンはとても美味なのでありますよ。

コロナ対策で家にいると、こんなことばかり考えてしまうので、感染防止と心のバランスは難しいものだということがよくわかる。そのうち、きっと、俺だって〇〇を我慢して、頑張っているんだ、と妄言を吐く国会議員が出てくるだろうなあ。まあ、気持ちはわかるけどね。問題は〇〇に何が入るかだろうけれど。

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