ザギンでチャイナ、みたいな気分で、久しぶりに友人と銀座2丁目で中華ランチをした。どこぞの役に立たない国会議員と違い、人数制限を守り、大声で話さず、などなど現時点での規制を守りつつだ。緊急事態宣言が出ているはずだが、どうやら街の人はすでに脱出モードのような気もする。いつの時代も庶民の知恵の方が、馬鹿者の役人や役立たずの議員よりも肌感覚的なものがより正しいものだと思う。と、行政者の悪口を肴に美味しく名物の餃子をいただいた。普通の餃子の倍くらいある大きさで、2個も食べればお腹いっぱいになりそうだが、一人前が8個。いやあ、餃子だけで満足してしまう。

追加で注文した棒棒鶏が絶品だった。これだけ食べにもう一度来たい。餃子で腹を膨らませる前にこれが食べたい。料理は素材ではなく手仕事で旨くなるという典型で、このうまさはやはり一皿独り占めできる「ひとりランチ」を断行するしかない。などと密かに決心していた。

銀座とはいえお値段はリーズナブルで、誰か親しい人と来るべき店だが、席待ちをしている間も一人客、それも高齢者が多いのに気がついた。自粛宣言中とは言え、うまいもの食いたいという欲求に負けて、ひっそり一人で来るのだろうか、などと邪推してみた。
確かに命は惜しいが老い先を考えるとうまいものも食いたいという、そこはかとない侘しさが感じられる。銀座の繁盛チャイニーズで思った次第。人は死ぬまでうまいものを求める生き物なのでありますよ。