街を歩く

銀座で醤油買いだしツアー

所用があり銀座に行った。ふと気がつけば、銀座位に来たのは一年ぶりというか、1年半ぶりかもしれない。それくらい去年は移動をしない一年だったのだ。この前行った川越も隣町なのにほぼ一年半ぶりだったし。

せっかく銀座に行ったので買い出しをすることにした。銀座は日本全国のアンテナショップが固まっているので、地方限定商品を手に入れるのには便利だ。たとえば「水戸の梅」が食べたいと思っても都内ではなかなか手に入らない。隣県の群馬産品だって、買いに行くとなればバカにならない交通費がかかるが、銀座に行けばちょちょいのちょいだ。

個人的な趣味だが、九州の甘い醤油が好きで、これは関東圏で手に入れるのは実に難度が高い。仙台や札幌では三越の地下食品売り場のような特殊マーケットで手に入るが、たとえば新宿伊勢丹や池袋西武などの有名百貨店で見つけるのはなかなか難しい。だから、銀座のアンテナショップで半年分くらいを買い込む。

左から、博多(有楽町交通会館)、鹿児島(日比谷の鹿児島ショップ)、熊本(数寄屋橋近くの熊本館)で調達した。10分もあればぐるっと回れる近い場所に固まっている便利さなのだ。それぞれ地元では有名メーカーらしい。九州の地元民ではないので、おらが県の醤油が一番などというこだわりはない。色々と比べるのが楽しみだ。
初めて九州の甘い醤油の洗礼を受けたのは、博多の居酒屋でイカの生き作りを食べた時で、最初は醤油が甘いのではなくいかが甘いのかと錯覚した。その後は、熊本で馬刺しを食べたり鹿児島で鳥刺しを食べたりして、これは美味いものだなあと気がつくことになる。ただ、九州どこでも通用する主力メーカーがあるのかというと、そうではなさそうだ。どうやら県単位くらいで超ローカルな強力メーカーがあるらしい。また、県単位で微妙に味付けが違う。九州の中でも南に下るほど甘みが強くなるような気がするが、それは個人的な感想で実際はよくわからない。ただ、熊本には馬刺し専用醤油もあるし、やはり地域の食品に合わせた地元特化型だろう。宮崎と大分のメーカーを比べると、大分の方がちょっとさっぱりしているような気がする。熊本と宮崎でははっきりと味が違うが、甘さは同じくらいか。

お江戸ローカルの人たちは甘い醤油で刺身を食べるのはもってのほかという方も多く、一緒に旅に行くと旅先で醤油談義になってしまったこともある。歴史的には関東の醤油や日本酒は後発地域のため味が落ちると言われていたはずだ。それを先人が、改良を続けてようやく今のブランド化された醤油に至るので、そんなに他の地域のことをいじめなくても良いではないかと思うのだが。確か醤油の発祥は和歌山だったと思う。
往往にして昔の都話をいまでも語る京都や、お江戸が一番と語る江戸移住者との話はめんどうくさい。犯罪者の流刑地だった蝦夷地出身者としては、ついついそう思ってしまう。北海道育ちが九州の醤油を好みに思う、その方がよほど良い時代ではないかな。

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