街を歩く

所沢駅前の謎スポット

所沢市は埼玉県西部にある、東京都の県境のまちで、新宿や池袋にはアクセスが良いベッドタウンだ。人口は34万人。県庁所在地の人口で比較すると28位の奈良市の次くらいで、所沢鳥も人口の少ない県庁都市は結構ある。だからといって、賑やかな街かというとそうでもない。飲み屋街で言えば、大方の県庁都市より貧弱だ。百貨店もつい最近に消滅した。西武百貨店が今や所沢ショッピングセンターになってしまった。その所沢駅前の繁華街で、バブル前の映画を晒す謎の建物が2件ある。もとマルイだったぼりと元ダイエーだったビルで、地域の顔といっても良い一等地?にある。そこが幽霊屋敷のように見える。

元マルイで、今はなぜかオフィスビルっぽい。

駅前商店街 プロぺ側から見るとまるで廃墟ビルのように見えるが、反対側(たぶんこちらが正面)からみると、まだそれなりに商業ビルらしくも見える。残念なことに屋上の看板は買い手がいないらしいので無印だ。このビルの一階はパチンコ屋で、商店街側はセブンイレブンと、楽天モバイル販売店があるだけ。最近2階にレストランが開店した。エレベーターホールに行くと、3階以上は色々なオフィスで占められているらしい。空きビルではないのだが・・・。

元ダイエー 

そこから歩くこと200mほどで、元ダイエー、その後イオンに変身して、ついに廃墟化するかともわれたビルが、どうやら雑居型商業ビルとして再生する。テナントを見れば、最近の勝ち組というか、ロードサイドでも生存競争に勝ち抜いた面々のようだ。スーパーのOKは首都圏南部では大勢力だし、ミスターマックスとニトリは日本の北と南から全国制覇を狙う「正統的な流通戦国覇者」みたいなものだ。なんでも自前でやりますといっていたGMS最強チーム、ダイエーの跡地としては、なんだか色々と考えさせられる組み合わせだ。

所沢駅の新駅ビル きれいですねえ

バブルの前の時代に、流通業の二大勢力だったダイエーと西武セゾングループは、今やどちらも消滅した。ダイエーがイオンに統合され消滅したのは、GMS戦争の結論だったと思う。しかし、西武セゾングループはもっと哀れだ。本丸の西武百貨店はセブンイレブン傘下でも再建が厳しい。各地で閉店続きだ。弟分のパルコはJフロント(大丸・松坂屋連合)に買い取られ、なんとなくDNAが薄まった感じがする。ファミリーマートは商社の子会社になり、コンビニ業界では永遠の第3位的な位置付けで精彩にかける。
所沢は西武グループの企業城下町でありながら、西武百貨店は撤退した。(そもそも西武鉄道グループもいまやファンドの管理下だし)あれまあ、という感じだが、最近の西武鉄道は本拠地池袋都心から郊外へ、つまり所沢に重心を移すらしく、所沢駅前はみるみる「大変身」となっている。初めてこの街に来たときは、なんと田舎な街だと思ったが、ダイエーやマルイ、西武百貨店が盛り上げて、それなりにバブルの頃には賑わいもあったのだ。それが、今や団塊世代の子供たちは遠距離通勤を嫌がり都内に移住。人口は減少し続けている。なんだか、首都圏郊外都市の衰退のモデルみたいな場所だが、生まれも育ちも所沢という人も多いようで、ここ最近はジジババが闊歩する街だった。コロナのせいで外出自粛かと思いきや、意外と所沢駅前にジジババが戻ってきているのは、いったいどうしたわけだろう。ひょっとしてダイエー跡地のせいか?

謎だ。

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