札幌駅の駅弁スタンドで熱弁を振るうおじさんに負けて幕の内弁当を買ってしまった。その次の日に、実はこっちもおすすめなんですと言われた弁当(やはり幕内)を買うことにしたのは、おじさんの熱意に負けたせいもあるが、2種の幕内をなぜうるのだろうという疑問が湧いたからでもあった。

しかし、このなんとも中途半端な140年記念という「キリのわるさ」だろう。確か去年は北海道開基150年とやっていたので、それに肖ったのか? よく創業34周年記念とかいう、訳のわからん「お祭りセール」をやる企業があるが、それと似た霧の悪さ、以後ゴチの悪さがある。ただ、蒸気機関車時代の写真はなかなか味がある。北海道は明治政府が、やたら国防意識(対ロシア帝国)が高く北海道開拓に膨大な予算を投入したので(それも棄民政策に繋がっていたが)、鉄道建設は早かった。最初は当時の商都小樽と行政の中心札幌を結ぶ路線だった。石狩川の水運を使うより、先進技術の導入、その後の路線拡大という政策目標があったのだと思う。先の大戦後は、鉄道の代わりに道路網の拡張が続いた。いつでも北海道は国防の地だったようだ。

さて幕の内弁当だが、ご飯が白飯だけではなく鮭イクラのチラシ風になっていうr。おかずは全体的に和洋折衷的な感じもあるが、140年前の再現料理ということではないようだった。値段の割にはちょっとしょぼいかという感じもするが、おかず多めのコンビニ弁当というのが適切な評価だと思う。熱弁振るう駅弁販売オヤジの情熱に負けて買ってしまったが、うーん、これはちょっと騙された感があるかもしれない。弁当の包装紙だけが納得する代物だというのも、駅弁としてのプライドはどこに行ったと言いたくなる。10年後の「150周年記念」に期待したいが、そこまで元気ていられるか、我が身がちょいと心配で。