コロナの対応で外食企業の対応策はテイクアウト強化ということになっている。ささやかながらの外食産業協力事業(?)として、あちこちで弁当を買ってみてあれやこれや考えているのだが、やはり企業によって考え方が違うというか、考えが足りないというか。唐揚げ弁当の比較をしてみた。

これは「かつや」の弁当箱によく似ている唐星の弁当だが、オリジン弁当の弁当箱とは違うようだ。ご飯の容器に上に、唐揚げが入った中箱が乗っている。その上に蓋がかぶさる三重構造で、このかたちは「かつや」の子いーだと思うが、一工夫されているのが中箱左手前のえぐれている部分。どうやらご飯から出る水蒸気を、ここから逃しているようだ。確かにこうすると、ご飯から出た水滴でご飯がじめっとするのを防ぐことができそうだ。カツカレーやカツ丼(唐揚げ丼)などの時には中箱がどう変化するのか興味があるが。少なくとも丼の深さというか、具材の高さの対応ができるので、あれこれ部品の組み合わせで対応できそうだ。特に、上蓋とそこの合わせが良くできている。2個3個と重ねても滑りにくい。

そして同じ唐揚げやの「から好」はご飯と唐揚げの分離型で、これはスカイラーク全体で弁当箱を共有しているようだ。弁当箱の下側は仕切りがあるタイプ(ご飯とお新香が入っている)としきりのないたいぷ(唐揚げとキャベツの入っているもの)の2種類で、あれこれのメニューに対応す流ような仕組みだと思う。食べやすさでいえば、こちらのセパレートタイプの方が良さそうだが。ただし、このセパレートタイプを使用する場合、丼は別に用意が必要なので、全体の弁当箱容器の汎用性という点では、若干だが不利だろう。

透明な蓋には蒸気逃しの穴があるかどうかも、企業によって違うようで、この辺りの差を見るのがなかなか楽しい。どちらにしても、レストラン(店内飲食主体だった)でのテイクアウトは片手間仕事だったはずだが、それを本業化しなけてばいけなくなった。にもかかわらず、まだまだ外食各社の対応は試行錯誤というか出遅れ感があり、弁当箱一つ見ても業界標準みたいなものは出来上がっていない。もともとテイクアウト志向だったチェーンがわずかに先行しているようだが、大手ファミリーレストランなどはこの先どう対応してくるのか楽しみでもあり、観察を続けたいと思う。個人的予測では、やはりテイクアウト弁当専業の「ほっともっと」「オリジン弁当」あたりに行か標準の旗振りをしてもらいたいところだが。レストランの経営者にも、コロナさを終われば元に戻れると思っている(希望的観測)人もいるようだが、変わってしまった社会は元には戻らないと思った方が良いのでは。うまいものさえ作れば繁盛するというのは、昭和と平成で終わった話だと思う。