街を歩く

Go To Eat を楽しむには

知人が東京から退去することになり、その送別会というようなものを新宿でやることになった。花園神社近くの小洒落たうどん屋で、ささやかながらの昼の宴会だったのだが、Go To Eatを使おうではないかということで、なぜかうどん屋なのに焼き肉重のセットだった。それはまあ良いのだが、土曜のランチタイムでほぼ満席という最近では珍しい光景だった。ただ気がつけば、全員20−30代と思しき男女で、どうやら高齢者は新宿界隈を嫌っているのかと疑ってしまった。が、おそらくそれ以上にネットで予約というシステムを十分に使えない?か、理解できていない可能性のほうが高いのではと思った。だから、ちょっと調べてみるとGo To Eatやってますという店は、確かに若い世代向けの店がほとんどで、高齢者が好むような渋い料理屋、居酒屋などは見当たらない。これはデジタルディバイデッドというか情報処理能力で利用者を差別・区別する仕組みだななどと焼き肉弁当を食べながら思っていた。高齢者がわざと来られないような「割引サービス」で、コロナ感染を防ぐつもりかと勘ぐりたくなる。もしそうであれば日本国政府の官僚は悪魔的な天才揃いだが。

お洒落系うどん屋で昼飲みすることになるとは

弁当を食べ終わると、どうにも微妙に居心地が悪くなった。客層が若い世代に偏っているのは問題ないのだが、「この世代はコロナに対して無敵だからなあ」という知人のひとことに、なるほどそうだなと思ってしまたせいだろう。やはり、50代を境に若い世代と老いた世代は分離されていたほうが、コロナ対策としては正しい。そう思ったからだ。

結局、うどん屋を出て二次会で元店を探し歩いたのだが、気がつけば周りを歩く人に高齢者の姿はない。新宿歌舞伎町界隈は、目に見えない(社会的?)高齢者バリアーが貼られているみたいだ。今や日本の人口の3割は高齢者だというのに、新宿には高齢者がいない。不思議な光景というか、怖がる年寄り、高齢者にとっては、新宿歌舞伎町は悪の租界みたいな感じ方をされているのだろう。そこで、あえて若い人が来ないような渋い居酒屋に入ることになった。高齢者の自己防衛といえば、これくらいのことだ。

久しぶりに馬刺しなどを食べ、まだ高齢者とはいえない知人にそんな話をしながら、ゆるゆると酒を飲むのはなかなか楽しい時間だった。だが、思い返せば新宿という街では本当に世代間で社会的分断(利用する店舗の住み分けで交雑を防ぐ仕組み)が起こっているのだ。高齢者お断りとか、若者お断りと書いてあるわけではない。スマホを上手に使えるかどうかが分断条件で、無言の区分・差別が起きているような気がする。おそらくマスメディアでは誰もいえない不都合な真実なのだろう。

週末の新宿昼飲みで、オヤジが妄想した「アフターコロナ 」世界の話であります。

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