札幌のラーメンは今や進化と拡散の時代なのだと思うのだが、そのラーメン界の地平線に突き進む新鋭たちをみながら、老舗のラーメン屋に行くのが楽しみだ。月見軒も、お空kブレークしたのが20年以上前で、その頃は帰宅の不便な場所に店があったような記憶がある。札幌駅の近くを歩いてた時、偶然に支店を見つけて、これは一度行かねばなるまいなどと思っていたが、ようやく希望がかないめでたく訪店。森住製麺は、最近あちこちで見かけるが、旨い麺を作っているなと感心していたので、暖簾に社名が書かれているのをみて期待が高まる。

定番醤油ラーメンを頼むが、店の推しは塩ラーメンらしい。それは次回にするとして、最近のコロナ対策の流行で店内にはやたら持ち帰りのポスターが貼ってある。いちばん目立つのが、チャシューの一本売り。まあ、納得できる商品ではあるが、時代は変わったものだと実感する。ラーメンは典型的な昭和のラーメンでスープは濃いがくどい味付けではない。どちらかというとさっぱり系なのだろうが、札幌ラーメンとしては濃い目の味付けだろう。チャーシューは確かに旨い。肉の臭みが程よく抜けている。周りでの注文にチャーシュー麺が多いが納得だった。茹で卵半分というのは、今時珍しいと思うし、メンマというよりシナチクという方がぴったりな感がある。これにお麩が乗っていれば昭和度がもっと上がるのだが。麺は実にうまい。スープに絡みもちっとした中太ちぢれ麺がスープによく絡む。

ただ、このラーメン専門店が、なぜかチャーハン推しになっている。まわりでもラーメンとチャーハンの組み合わせがいちばん多い。両親と子供二人で来た客が、ラーメン3杯とチャーハン大盛り2杯をシェアしていた。なんだかすごい注文だなあと思う。隣に来た学生風の若い男性は、なんと、大盛りチャーハン単品だった。これは、次回はどうしてもチャーハン食べてみなくてはと思うのだが、塩ラーメンも食べたい。実に困った。というわけで次回はチャーハンを食べた後で。