街を歩く

お気に入りの読書喫茶店、ついに発見

本を買ったら(一冊しか買わないということはほぼないので)、て時かの喫茶店に行って目次を眺めたり、最初の1−2ページだけ読んだりという「お決まりの儀式」をするため、居心地の良い喫茶店の確保は重要な読書の楽しみの一部だった。ところがこの20年で喫茶店という商売自体が消滅していき、怪しげなカフェを名乗る店が増えると、実は読書環境には全く好ましくない店ばかりになった。カフェの店内は明らかに照明が暗く、実は椅子の坐り午後血も悪い店が多い。読書のための椅子は実に重要な役割を果たすので、ふかふかバンバンなソファー席がよろしいのだが、手近なところでソファー席があるのはホテルの喫茶ルームかスタバくらいしかない。ただスタバはどの店も暗い。実に暗い。個人的にはスタバに行くくらいならコンビニでコーヒーを買って立ち飲みする。

さて、今回発見した読書用喫茶店だが、ふかふかバンバンのソファー席はない。ただし、壁際のベンチシートの席はまあまあ妥協できる。本屋の店内にあるので照明は実に明るい。無駄な音も聞こえてこない。コーヒーはセルフ方式なので、注文する面倒くささもない。読書するときは放置されるのが嬉しいということだ。ランチセットなるものがあり「食事」すらできるようだが、読書時に食事はいらないが。こんな店が家の近くにあったならと思うのだが、実はこの店は札幌のマルゼンジュンク堂にあるので、年に数回行けるかどうか。池袋のマルゼンも入り口にカフェがあったような記憶があるが、あそこはちょっと好みではない。日本橋のマルゼンに行けば、有名な喫茶店があるようだが、わざわざ日本橋まで本を買いに行くこともないし。できれば新宿紀伊國屋の5・6階あたりに、本好きのための喫茶店でも作ってくれないものだろうか。恵比寿のアトレにある書店の隣はスタバで、どうやら本を買った後に使う客も多いようだが、そこは混みすぎで暗すぎだから使う気にもならない。

街の中からどんどん消えていく本屋と喫茶店という二大消滅産業をこよなく使い続けてきた身としては、生き残った本屋と生き残った喫茶店を大事にしたいと思うのだ。便利さでは電子ブックに置き換わりつつある「本」の良さは、パラパラとページをめくって眺めるところにあると信じている。一度に10冊も買うと重さにめげて、つい電子ブックに浮気しそうなるが、今では自宅までの無料配送サービスも使えるのだし、やはり本屋に行って本を買う習慣は頑固に持ち続けたい。などと言いながら、どうでも良さそうな本はAmazonでダウンロードが増えてきた今日この頃。人間、便利さには負けやすい。

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