街歩きと称してブラブラと2時間ほど歩くのには、東京という街は面白い。街中を2時間も散歩できる街はそれなりの大都会でなければならない。小さな町では1時間も歩かないうちに街の端からはじまで通り過ぎてしまう。

東京駅の改装が終わったのは随分前だが、観光客が途切れたくらいのタイミングで見物に行った。ニューヨークやロンドンで見たようなアンティックな駅舎がちょっと気取っていて、東京らしいなと思った。八重洲口のいかにも現代的な味気のない部分と比べてみればよくわかる。最先端と時代ものの融合は、やはり400年近く続くお江戸の力だろう。

その東京駅丸の内側から線路沿いに銀座まで歩く途中には、小洒落たレストランが立ち並ぶ。大東京のサラリーマンが立ち寄る店だから、どれもこれも「見栄」の塊みたいなものだが、それが東京のサラリーマン文化だろう。まるでゴミの回収日みたいな空き瓶の山だが、これが歴としたレストランのファサード(外装)なので、まあ、これも東京かあと唸ってしまう。