食べ物レポート

しびれる坦々麺

札幌で坦々麺という料理がどれだけポピュラーかというと、かなり疑問符がつく「珍しい系」の料理だと思っていた。そもそも、札幌の街の「食い物屋」の特徴として、第一にマクドナルドが少ない。第2がファミリーレストランが少ない。ガストやサイゼリアといった大チェーンの密度が低い。(これは牛肉文化圏ではないということだろう) 
そして第3が中華料理屋が圧倒的に少ない。いわゆる街中華も含めて全然少ない。札幌でうまい(高い)中華料理屋といえば、ホテルに入っている数店くらいのもので、ススキノを含めた繁華街で、有名な中華料理屋をあげてみろと言われても名前が出てこない。当然、四川料理などみつけるのがむずかしいから、「坦々麺」のうまい店となると、東京の街中でパンダを探すくらいの難しさだ。

入り口の横が券売機

なのであるが、なぜか最近急速に店舗を増やしているのが「175°DENO坦々麺」というところで、ちょっと所用で歩き回っていたら昼飯を食べ損ね、昼過ぎに時間が空いたので坦々麺詣をしてみた。
比較的小ぶりな店なので、昼時には行列ができるのだろう。入口脇の券売機で食券を買うのだが、食券を買う人と買った人の並ぶラインが違うのがユニークだった。さて食券を買おうとすると、そこでいくつか複雑な選択肢がある。初めて来たときには注文を決めるのに相当な時間がかかりそうだ。

図解でわかりやすい

選択肢は「痺(シビ)れ」「辛さ」「スープの濃さ」「麺の量」「汁のありなし」。図解されるとよくわかるが、自販機にこの図解はない。行列ができていたら後ろの人に気兼ねするレベルの複雑さだった。選択肢を決めてボタンを押した後でも、これで自分の選択は正しかったのだろうかと疑問が頭から離れない。困った店だ・・・。

花椒は痺れ料理の基本

痺れ」は、やはり四川花椒だった。これは確かに痺れる。日本山椒の数倍痺れる。ラー油などもこれを使わないと辛いだけで痺れがない。この「痺れ」へのこだわりはGoodだ。

ラー油とゴマスープが見事なコントラス

出てきた汁あり坦々麺は、痺れ普通、辛さ普通、スープ普通、麺普通盛りという、All regularなものだ。まず初めて入った店で最初に食べるときは「The 普通」が良いといういつものパターン。これが正解で、次回にはどう調整すれば良いかわかった。スープの味はこれくらい(普通)が良さそうだ。これ以上濃いと臭みが出てきそう。ゴマとのバランスを考えるとこれくらいが正解だろう。坦々麺の肝はゴマ感に尽きると思うが、このスープの出来は素晴らしい。辛味と痺れはもう2レベルくらいあげたほうが好みの味になりそうで、麺量はもう少し増した方がいけそうだ。追加トッピングをするのも楽しみだ。
もし、汁なしにする場合は、台湾まぜそばのように追い飯が必要だろう。

しかし広島の汁なし坦々麺や名古屋の台湾ラーメン、台湾まぜそばのようなローカル特化型メンが生まれるのはいつも不思議に思っていたが、札幌ローカルの突然変異的な「坦々麺屋」は、この先どう変化していくのか。

観光客ではなく地元民相手の商売なので、この未来形がどうなるのか、いわば「札幌坦々麺」まで進化できるのかちょいと楽しみだ。

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