食べ物レポート

油そば 開眼した

人口200万人の大都市札幌の玄関口はJR札幌駅だが、南口方向にはオフィスビルが広がりそれなりの都市の光景が広がる。ところが北口から出ると、駅周辺にだけは高層ビルがあるが、200mも離れればいきなり昔懐かしい昭和の外観の店舗が点在する。札幌駅北口周辺は古い家や店舗が虫食い状に開発されている場所なので、ビルとビルの谷間に小さな店が残っていたりする。そんな町の一軒が居酒屋かんろで、ここの焼き鳥はうまいのだよねと思いつつ、その前を通り過ぎて、これまた古びた一軒家に突き当たる。

油そば たおかという暖簾がかかる。黄色のファサードはよく目立つ。油そばと言われてピンと来ない時期があったが、要は汁なしラーメンのことで、タレがかなり濃くて油たっぷりなのだ。汁なし坦々麺などは、その親戚というか、元祖というか。たおかは札幌市内で複数店を構える人気店のようだ。ネットニュースでこの店の評判を見かけて、なんとなく試してみようかという気になった。油そばは好みではなかったので、自分でも不思議な決断だったのだが。

まず、こうしたちょっと変わったものを食べるときはできるだけプレーンなものを注文する。トッピングがたくさん乗っていたり、ソースが変わっていたりする「変化系」が多いので、それは次回以降に慣れてきてからにするべきだ。(と思っている)
味噌ラーメンが売りの店に行って醤油ラーメンを頼んだり、ニラの辛子ニンニク和えをトッピングに頼んだりしてはいけない。せいぜい許せるのは煮卵くらいだろうか。ということで、ここでも一番基本のキを守り、普通盛りの油そばプレーンを注文。間違っても全部乗せや麺大盛りなど頼んではいけない。タレは麺の底に沈んでいるので、見た目は素の麺だけだが。

それをこれでもかというくらい上下にひっくり返し混ぜ続ける。5回程度ではタレと麺が馴染まないので、エイヤエイヤと30回ぐらい混ぜた姿がこれ。なんだか見た目はかなり悲しげになっている。カップ焼きそばも見た目はこんな感じだなあなどと思ってしまう。この辺りも油そばが苦手な理由で・・・。

これをむしゃりと頬張るのだが、普通のラーメンのようにスープがアチチなのでふうふう言いながら食べるということにはならない。いきなりムシャムシャと噛み締める。タレの強さが舌の上でガツンとくる。おそらく麺の太さとタレの濃さが全ての「中華そば」なのだ。麺が細くてもいけない。タレが薄味でも、少なくてもいけない。そういう食べ物だ。ぐちゃぐちゃ混ぜることでタレの乳化が完成するのだろう。油が麺に馴染んでいる。
ああ、これは好みの味だ、と初めて思った。麺を食べているうちにメンマやチャーシューが一緒に口の中で混じり合い、これもうまいものだな、タレと油の強さが良いのだろう。東京で食べた油そばは、タレが少ないのか弱いのか、どうにも感心しなかったものだが。そして、カウンターに貼ってある注意書に従い「味変」に挑戦。酢を入れたりラー油を入れたりして、ふーん、こうなるのかとか、もっと辛くても良いかなどと感心しながら完食した。あっという間だった。もっと食べたいなと思った。

ついに油そばに開眼した。また食べてみようかと思った。次回はぜひ麺大盛り、トッピングいっぱいで絢爛豪華な油そばにしよう。

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