街を歩く

冠婚葬祭用レストラン 東山

久しぶりに新宿高層ビルにあるレストランに行った。個室和食「東山」という店で、冠婚葬祭の会合によく使われるのだという。
和食の店だからということで従業員も和装なのだが、やはりお祝い事で使われることが多いからなのだろう。

本日の献立、というのが普通にテーブルに出るようになったのは、テレビの「鉄人」シェフの影響だろうか。確かにいちいち料理の説明をされてもよく覚えていないことの方が多いので、これは便利だと思う。

和食は料理もさることながら、器で食べるもの(見るもの)だというのは正しいと思う。料理は愛でるものだ。こうした和食の手法がフランスに渡りヌーベルキュイジーヌになったといわれて、パリにいく機会があった時、伝統的フレンチとヌーベルキュイジーヌを食べ比べてみた。確かにソースの見せ方、皿の使い方、伝統的手法と随分違っているなと感じたし、懐石料理風と言われればそういう気がする美しさだった。それでも、この小鳥の器のような使い方ではない。懐石料理とはまさに箱庭的な見せ方だが、例えばアメリカで成功した日本食レストランは、こういった視覚的手法を積極的に取り入れているので、そのうち日本食という食べ物ではなく、懐石的演出技法の方がもっと日本的料理として広まるのかもしれない。

まだ、この鶴をあしらった器の調達あるいは使用にまでは到達していないような気がする。有名な陶器工房、ウエッジウッドも、ロイヤルコペンハーゲンも宋・明・清代の陶磁器の影響を大きく受けていると聞く。宋や明朝の影響を受け、あるいは技術を盗み、日本の陶芸は進歩した。その先にこの鶴の皿がある。日本のファミリーレストランでは決して使われることのない皿が、アメリカのレストランで使われることになるかもしれない。それを見て日本でまた違う器が生まれるのかもしれないと思うと、世界は互いに影響し合っているということだろう。そのうちフレンチにもツルやカメの皿が使われるようになるのかもしれない。そう言え馬、西海岸のヌーベルシノアもアメリカンチャイニーズがフレンチ的に進化したものだったなあ。

鶴翼の皿

デザートというかお茶菓子が、アイスクリームの最中というのも、また今の時代だななどと思いながら。ゴロンと一個を丸のまま出されても困るので、切り分けてあるのが現代和食だろう。伝統和食であれば、もっと小さいアイス最中を作ろうとするのだろうね。しかしそのためには専門職人が必要になるような気もする。直径2cmのアイスクリーム最中を作る職人って、どれだけ需要があるのか。(それでも食べてみたい気はするが)まあ、それが日本的なこだわりかもしれない。

窓の外は秋晴れで、東京都庁がよく見えた。東京西部を見渡す光景は、なかなかのものだ。確かに冠婚葬祭にはよく合うレストランだった。

向かいは都庁

たまには良い景色で良い日本料理を食べるのも素敵だ。

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