ボッチクリスマスという言葉の毒
今年もまたやってくるクリスマスイブ。なぜか聖夜はカップルでという、愚かな信仰というか習慣ができたのはいつの頃だろう。聖夜とは正しく家族とともに神に祈りを捧げる火であるはずなのに。なぜか家族を放り出した逃亡者が、二人で過ごす夜になっている。昭和30年代には、たった十数年前まで「鬼畜米英」などと新聞に書かれていた外国の習慣を受け入れ、夜の繁華街で馬鹿騒ぎする風景がニュースに登場していた。おそらくここ50年くらいの風習だろう。
そして、逃亡者二人になれない独り者をボッチと呼ぶ習慣が生まれたのは、この10年くらいだろうか。クリスマスの差別の度合いは進行しているのだ。

そんなボッチを救済してくれるイベントが北国にある。
札幌で冬のお祭りといえば雪まつりと言いたいところだが、実は11月からクリスマスにかけて行われる「ミュンヘン市」は、なかなか綺麗で楽しい。

11月はまだ雪が少ないので、この時期の方が見物に行くのは向いている。12月の後半、クリスマスが近づく頃には雪が積もり、地面がツルツルになるので、地元民以外は相当足下に気を付けることになる。
ボッチのどこが悪い

夜になると会場内はライトアップされ、イルミネーションで幻想的と言いたいくらいな美しさになるが、これまた地元民は寒さのためかあまり出没しない。観光客が震えながら?写真を撮っているのが目立つくらいだ。
それでも、多少なりとも雪が降り地面が白くなれば、地元民喪主ツボうつを始める。
12月に入れば、ローカルニュースでデートスポット扱いになり紹介されるのは、全国各地のライトアップ観光地と同じだが、雪のある梨が「絵」の出来を変えてしまうのが、札幌らしいといえばらしい。

会場では、この寒さにもかかわらず屋台や立ち飲みができる広場(テント)もあり、クリスマスイブは随分にぎやかになるだろうけれど、おそらく地元民カップルはちょっと歩き回るだけで、すぐいなくなるはずだ。(デートと言うには寒すぎる。北海道民は屋外の寒さには決して強くない)だから、綺麗なイルミネーションを一人でゆっくり見ながらの寒中散歩は、意外と充実する可能性が高い。(と思う)どこかの暖かいレストランなどで周りのカップルを眺めるよりはよほど良さそうだ。
夜の一人散歩は、寒さが身に染みるが・それもまたボッチの醍醐味だと言い張ろう。

毎年絵柄が変わる「イヤーマグカップ」を集めるのが、実は密かな楽しみなのだが、なぜか去年だけは早々と売り切れてしまい手に入れられなかった。会場では過去のマグカップ(売れ残りなのだろうけれど)も売っているので、淡い期待を持って買いに行ったが、2018年版は売っていない。
やはり毎年、開幕時期にちゃんと現地に行って買い付けなければならないのだな。
ミュンヘン市のサイトは下に↓