食べ物レポート

ピザの食べ歩き ジャンク編

もともとピザというものは(と少し大げさに言いたい)、貧乏なイタリア南部で生まれた食べ物で、だから小麦粉の生地に、トマトのソースで、チーズをかけて焼いたものという、最低限の食材で作られたものだ。まさしく貧乏人の食べ物と言うしかない。その頃イタリア北部は金持ちだったので、肉や魚をたっぷり使ったイタリア料理が完成していた。それが王族の婚姻のためフランスに伝わってフランス料理の原型となった。
つまりピザとはヨーロッパの宮廷料理からはるかに取り残された貧乏庶民の食べ物だった。その後、貧乏人の食べ物が多少金持ち風にアレンジされて、トッピングに肉や魚が乗るようになった。日本的に言えば最初は素うどんやかけそばの類の食べ物で、後になって上に天ぷらや揚げなど色々と乗るようになっただけのことだ。そんな貧乏人の食べ物をありがたがって高級食品に仕立て上げるのは、日本人の悪い癖だと思う。
そもそも高級蕎麦など、語義矛盾と言いたいくらいだし、ピザの高級専門店などと言われると、「立ち食い蕎麦の高級店みたいなものって何かおかしくないですか?」と言いたくなる。ピザ(ピッツァ)なんて、昔っからジャンクフードだったんだと。だから「マルゲリータ」をありがたがって食べてもね・・・、とへそ曲がりなことを思うのだ。

ヨークマートのパン屋の照り焼きチキンピザ

こうした想いから、スーパーのパン屋(インストアベーカリー)でピザが売っていると、うんうん、これが本物的なピッツァだなどと言っているのだが、実はピザとパンは生地が違う。脂や砂糖や牛乳を使い仕立てたのがパン生地でリッチな生地という。逆にピザの生地は貧乏人御用達だったから、小麦と塩とイーストのみ、リーンな生地。(リーンは薄いという意味、リッチの反対語なので貧乏な生地と言えば良いか?)
だからスーパーのピザはピザ専用生地を作っていない限り(ほぼ作っていないはず)パンの生地を流用するからリッチな生地のピザになる。つまり生地が甘くて柔らかくなる。リッチな生地の場合は、マルゲリータのようなストイックさが必要ないので、甘味たっぷりのソースや脂たっぷりの肉をトッピングにするとよく合う。

ロピアのテイクアウトピザ ポテトベーコン

結論として、パン屋のピザは照り焼きチキンがおすすめだ。マヨネーズ味もトマトソースより合うはずだ。ただし、見た目は照り焼きの茶色が前面に出た、なんともビジュアル的とは言えないピザになるが、味はとても日本人好みになる。宅配ピザチェーンでも、売れ筋ピザが日本的なトッピングやソースになるのは、生地がリッチになっているからだ。
ヨークマートのピザは20cm程度の大きさで480円、一人前としてはお手軽価格だ。

これも見た目はイマイチだが。ヒョかの分かれ目はポテトサラダの好き嫌いかもしれない。

スーパーでテイクアウト用のピザはだいたい25ー26cmサイズで千円を切るぐらいの値付けが多い。ところが、近くに開店したロピアでは、なんと500円という破格値だったが、一番売れていたのがポテトサラダが乗ったピザだった。これも惣菜パンの一種だと思えば納得だが、それにしても500円というのはすごい値段だ。本場アメリカではスーパーで売っているピザは40cmサイズで一枚千円ぐらいなので、日本のピザもそれに追いついてきたということかと思いながら食べていた。イタリア人が見たら気絶しそうなピザだが、それなりにポテトサラダのマヨネーズ味が良い。
開店特別売り出し価格と思っていたら、オープンセールの後でも590円で売っていた。ほか弁の焼き肉弁当と同じくらいの値段だ。

ああ、これはピザの新時代が来たのかもしれないと、ひとりで感動していた。

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