街を歩く

美鈴コーヒーと可否茶館

美鈴コーヒーとは長い付き合いだ。本店は函館にあるようだが、札幌でも長い歴史がある。40年以上も同じ場所で営業しているのだから立派なものだ。
かれこれ昭和50年代の昔、喫茶店文化というものが健在だった頃、あちこちにあった個性的な店はおおかた無くなってしまった。オーナーの代替わりに耐えられないということがいちばんの大きな原因だが、セルフサービスコーヒーがあまり目だたない札幌でも、喫茶店は退潮にあった。
いわゆる大箱の喫茶店も順番に消えていったような感がある。出会いの〇〇○、別れの△△△などとい肩書きを持った喫茶店もあったくらいだったが、いまは昔の話。

苦味と酸味の強いスタンダード

そんな喫茶店退潮の流れの中で、頑固に喫茶店文化を守っているチェーンが二つある。一つが、この美鈴コーヒーで、ススキの近くの地下街にある店は、多分地下街開業以来ずっとある。札幌駅地下の店は、地下鉄開業以来ずっとあるのではないか。つまり札幌オリンピックの頃からあるということだ。
コーヒーは、特に個性的な味ではない。だからこそ長続きしたのだろう。メニューも、コーヒー以外のソフトドリンクの他に、いわゆる軽食メニュが多い。ちょっとした待ち合わせにも使うし、昼食にも使えるというのが喫茶店だと思うが、その王道を行くような店で、学生からサラリーマン、最近では高齢者の友人同士といった集団まで客層は幅広い。

カウンターは喫煙席、テーブル席も喫煙席

店内は薄暗く、おまけにこのご時世に全席喫煙可能というかなりアナクロな店だ。テーブルの上にある灰皿は、もはや死んでしまった文化のような気がするが。それだから、モーニングの時間帯は女性の一人客が多い。札幌市内で喫煙可能な場所が激減しているのは確かで、屋外でも喫煙スペースを探すのが難しい。喫煙者にとっては、オアシスのような場所なのだろう。
だから、日中に客が多い時間は使いにくい。店内は燻煙状態だから、朝早く、まだ誰もいない時間にささっとコーヒーを飲むことにしている。昔は、タバコの煙とコーヒーの香りが当たり前だったのに・・・などと思うのは、歳を取った証拠だ。

ちょっと酸味があるスタンダード

もう一つの古手は、可否茶館。この店は市内のあちこちに増殖している。直焙煎のコーヒーを販売しているので、スーパーなどでも見かける。どの店も小ぶりなのでいつも混雑しているが、ちょっと混み合う時間を外せばそれなりに寛げる。昔はコーヒーの値段が高いと思っていたが、最近のスタバの〇〇スペシャルラッテの値段を考えれば、大した高さではないと思うようになった。本格派のコーヒーというイメージがあったので、高い値段も仕方がないと諦めていたが、今は普通の値段だと感じるようになった。

喫茶店が減ってしまったこともあり、比較対照する店舗がないということか。セルフサービスの安いコーヒーは、時間潰しの場所代を払っているという感覚があるが、喫茶店のコーヒーは。コーヒーそのものを味わいに来ているので、逆に納得しやすくなったということでもあるのだろう。

札幌の喫茶店話は、またいつか別稿で続きを。

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